音声入力と出会った女の話

執筆者 | 21/05/29 (土) | コラム

これは、私にとって初めてのコラム投稿。
ずっと足踏みしていた投稿の壁をぶち破ってくれた運命の出会いの話である。

コラム投稿の高い壁

はじめてのコラム、何をネタにしよう何をネタにしようと悩み続けて早1ヵ月ほど。

自己紹介にもコラムを書きたいと宣言してみた。
ブログ部にも入ってみた。
 Twitter でもつぶやいてみた。
書きたいネタを日々ためてみた。

それでもなかなか筆が遅く、完成に至らない記事が積み上がっていくばかり。文章を書くのは好きなのに、どうして記事を完成させられないのか。

毎日忙しすぎるからか。
疲れてるからか。
言い訳は探せばいくらでも出てくる。

プログレスの中で、ようやく私も楽しめそうな発信の場を見つけたと思ったのに、完成させて投稿できないんじゃ意味がない。
挑戦しようと思った気持ちがしぼんでいくのを感じていた。

忘れ去られていた私の癖

ところが先日、なんの拍子か、ふと昔のことを思い出した。
私には妙な癖があったのだ。
それは、好きな小説や、少し難解な本を「音読」すること。

好きなフレーズ、好きなシーン、または少し難解な説明文、そういった文章にぶつかったとき、
音読をすることで理解を深めたり、主人公の気持ちになりきってみたり、頭の中に浮かぶ情景に気持ちを馳せてみたりしていたのだ。

図書館やカフェ読書には向かないタイプの奴である。

どうして忘れていたのだろう。
私にとって、文章と、それを言葉にして発声することが切っても切れない関係だったのに。

音声入力機能を調査

そこで今更ながら、音声入力機能について調べてみた。

まずは手っ取り早く iPhone での音声入力。
機能を確認するために音声入力で Twitter をつぶやいてみた。

文字通りのつぶやきである。

土曜日は息子たちが和太鼓のお稽古に通っていて、私は車で送迎しているのだが、大体帰り道で後部座席の息子たちは軽い昼寝をする。
自宅の駐車場に車を止め、息子たちが眠っているのを確認し、
おもむろに iPhone を取り出し音声入力機能をオン。
そして、息子たちを起こさないように細々とした声で 、Twitter 画面に向けてつぶやく36歳の女。

客観的に見たら怪しいことこの上なし。

しかしこれが快適、想像以上に快適。これはいいぞ。

突然の別れ

満を持して、ついに音声入力でコラムを書き始める。
私は Evernote 愛用者なので 、意気揚々とEvernote を開き音声入力開始。

しかし様子がおかしい。

先ほど Twitter でつぶやいた時のように、変換のクオリティや文字起こしのスピードは申し分ない。
だがなぜか、しばらく入力を続けていると、ある一定の文字数辺りで音声入力機能がオフになるのだ。
これはいかん。切れるたびにオンにし直す作業がとんでもなくめんどくさい。
調べてみたところ iPhoneやマックでは、120文字までしか連続音声入力ができないことが発覚。
くしくも、機能確認のため、最初に音声入力を試した Twitter の文字制限内であり検証が不十分だったのだ。

私は音声入力でつぶやきたいのではない、コラムが書きたいのだ。120文字では短すぎる。 

新たな出会い

とはいえ、音声入力という機能は、昨日今日発表された機能ではない。当然、調べればすぐに新たな道が見つかった。

音声入力に次ぐ運命の出会い、Google ドキュメントの音声入力機能である。

Google ドキュメントであれば、長文も音声入力でオフになることがない。
捨てる神あれば拾う神ありとはこのことだ。短い付き合いだったがありがとう、macの音声入力機能。 

いざ Google ドキュメント音声入力をオン。

 …そうして書き始めたのがこのコラムである。

コラム執筆にキーボードも椅子もいらない

コラムを書くのに、紙とペンが必要ないだけでなく、
なんとパソコンの前に座ってキーボードを叩く必要すらない時代に生きていることを、気づかずに本日まで生きてきたこと、悔やまれてならない。
音声入力であれば、座る必要すらないのだ。
立ち上がり、スティーブジョブズさながら右へ左へ歩きながらコラムを書くことができる。

ありがとう音声入力、そしてありがとう Google ドキュメント。

ちなみに私は新入社員から9年ほど SE として仕事をしていた。
元 SE といえど、音声入力機能すら使いこなせずにいた。いかに自分から新しい技術に触れる努力をしてこなかったか。たかが知れている。お恥ずかしい限りである。 

また、2年ほど前から広告文作成の世界へ片足突っ込み、4月からは納品型のコラムニストとして仕事も開始している。
しかし、子供達の妨害にあいながら一万字近いコラムを書くのは並大抵の事ではなく、なかなか完成させることができず、苦しみ続けてきた2ヶ月弱。
いや、この際、2ヶ月弱で出会えたことを感謝しよう。

これからは音声入力と Google ドキュメントをアシスタントに迎え、布陣は十分。仕事もプログレスコラムも楽しく書くことが出来そうである。

私の固定概念を覆した、音声入力でのコラム。
可能性は無限大である。是非皆さんも試してみていただきたい。 

さて、次のコラムは、ウォーキングマシーンで歩きながら書いてみようか。

 

執筆者 | 21/05/29 (土) | コラム


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