「退職届は絶対に出してはいけない。」←これは、円満退社の場合には当てはまらないです。そうではなく、会社の労働環境等が我慢ならなくて、退社せざるを得ない状況にまで追い込まれたのならば、だからこそ、「退職届」は出してはいけないのです。
何故か?
会社を辞めて再就職した先で、「え、労働者にはそんな権利もあったのか」、「あー、前の会社の上司のアレはパワハラだったのか」等々の前職場にあった問題点を改めて痛感することで、「だんだん腹が立ってきた!!」となっても、もう、あなたには何も出来ません。
「退職届」を出しているから。
被雇用者という立場には、れっきとした権利があるんです。被雇用者だからこそ、雇用主と対等に交渉する権利があるんです。
そして、被雇用者最大の武器が、「そう簡単には解雇されない」なんです。だから、雇用主は、時にはさりげなく、時にはあの手この手で、自主退職を促してくるんです。
それは、「だって、貴方は退職届を出しているじゃないですか? 納得されてお辞めになったんですよね?」、となることを目論んでいるからです。
色々とあった会社への不満とその事に対する会社の応対について、「納得した」ことになってしまうんです。
「違う、納得できないから辞めたのだ!!」は通じないんです。
もう、退職届は出しちゃったけれども、よく考えたら、あれって、労働基準法違反じゃないのかな? とかなっても、もう「遅い」んです。
とは言え、
「いや、一刻も早く、こんなブラック企業からは逃げ出したい、関わりたくない」
であるのならば、それはもう仕方がないのです。退職届を出す出さないの判断は、もちろん、そもそも自由です。あなたの判断です。
しかし、「退職届」を出すことは、「最大の武器」を手放すことでもある、ことはお伝えしたいんです。
因みに、私は法律家ではありません。弁護士の友人から聞いた話の受け売りです。
弁護士の友人は言いました。
「退職届を出した後に相談されても、出来ることは何もないんだ」
私は出す前に相談して、最後まで退職届は出さなかったので、会社から解雇されたあつかいになり、被雇用者として受け取るべきものを受け取りました。
みなさんは、どうしますか?
おしまい。