こんにちは。2020・11入会の北尾亜希子です。
昨日コラムで『中学の部活動について皆さんどう思いますか?〜強豪運動部〜』を上げさせていただきました。(pgpub.space/20518)
その中でも触れていますが、生徒の叱り方というか注意の仕方について、今日のHRのホームルームの内容でもありましたのですごくタイムリーだと思い、上げさせていただきます。
できない子とやらない子の見分け方
私が自宅で塾を始めたのが6年前。当時は大手フランチャイズと契約して、小学生のみの塾としてやっていました。始めた当初は「みんなに勉強できるようになってもらいたい!」「学ぶことの楽しさを知って欲しい」と燃えていました。その時の私には我が子というサンプル2個分しか知識がなく、この年齢ならこれくらいできるよね?の基準がいろいろな生徒さんと出会い、ことごとく崩されていきました。ふざけてるわけでなく本当に理解できない子と、わかっているのに真面目にやらないでちゃんと答えを書かない子と、その時の私には見分けがつきません。そして宿題。一応やってくるけど、適当にやるからほとんど間違いの子。「みんな勉強できるようになりたいからきてるんじゃないの?なんでちゃんと解かないの?」「親は勉強できるようになって欲しいから通わせてるんじゃないの?なんでチェックしないの?」とプチパニック状態でした。だから生徒さんにも「ちゃんとやりなさい。さっきも同じこと説明したよね。なんでわからないの?」と言ってしまってました。(汗)今ならありえません。(笑)私も教室を開いたばかりでとにかく必死だったんですよね。それが続いていると、教室が暗い雰囲気になってきます。私も生徒さんも楽しくない。これじゃあダメだ!と思い、1対1の関係で考えるのではなく、教室にいる人みんなでひとつのチームとして考えよう!と思いました。
子供達にも協力してもらう・親も巻き込む
質問しない子も困るのですが、自分で考えずになんでもすぐに聞いてくる子も困ります。自分で考えてこそ学力は身につくし、人に聞いて書くだけは頭に残りません。時間のある時は辞書の引き方も丁寧に教えられるのですが、いつもそれができるとは限りません。忙しい時は高学年の子に「ちょっと2年生の子に辞書の引き方教えてあげてくれるかなあ」とお願いします。子供同士の教え合いで上の子は復習にもなるし、下の子は普段話さない高学年の子との会話で集中力が増します。なんだかいい雰囲気です。そして懇談会では時間の期限を設けずに、保護者の方の不安点をじっくり聞き取ることをしました。そうすると、初めは「保護者って怖いな。なんかクレーマーみたいな人もいるし」という印象だったのですが、私のことを頼りにしてくれる人も出てきました。私も自己肯定感上がります(o^^o)/それにじっくり話を聞いていると、ご家庭の事情がわかってきます。最近お父さんが単身赴任になったから落ち着かなかったんだ、とか、学校で人間関係うまくいってなっかったから口数少なかったのか、とか。いろいろ事情がわかれば私も協力できる部分が見えてきます。できてないことをガミガミ言っても何も解決しないことがわかりました。そして保護者の方との信頼関係も生まれてきました。私・保護者・生徒でワンチームになっている実感をもてるようになりました。そうこうするうちに“叱る”はなくなり“注意する”に変わっていきました。宿題をちゃんとやらない子にはまず注意をして、なんで宿題をやらないといけないのか話します。
問題:なんで宿題があるのでしょうか?
「宿題って先生に見せるためにやってるんじゃないのよ。自分のためにやるもんなんよ。習ったことを定着させるため。家での学習習慣をつけるため。適当にやったって時間はかかるやろ?同じ時間がかかるんやったら、集中して身につくやり方しないともったいないと思わん?こんなにたくさんバツがついたらイヤやろ?テンション下がるよね。やり直す時間がもったいないやろ。じゃあちゃんとやろうよ」と。
ではここで問題です!これで子供達がちゃんと宿題をやってくるようになったでしょうか?→答えは、なりません。一瞬改善されることはあってもちゃんとやらない子は残念ながらやりません。教室にいる間は私の目が届く範囲なので、ちゃんとするようになります。でも宿題はおうちのことなので、おうちが変わらない限り変わりません。逆に親が本気出した時は絶対変わります。前は親にもしっかり伝えなきゃ、もっとできるようにしてあげなくちゃと思ってましたが、いい意味で諦めました。というか、受け入れました。『できるようになりたい≠変わりたい』ということです。親も子も。子供:勉強できるようになりたいけど、ゲームの時間は減らしたくないし、家で宿題を一生懸命解くのは面倒。親:勉強できるようになって欲しいけど、子供が宿題やってるかチェックするのは面倒。子供に注意するのは面倒。っていうか私がみれないから塾に通わせてるのになんで親がやらなくちゃいけないの。って人も少なからずいます。そういう人に一生懸命話してもわかりあうことは難しいので、そういう人なのねと受け入れます。
あなた次第です
勉強に限らずですが、周りの人は結局サポートしかできません。「私がこの子の学力を上げてあげる!」はおごり・慢心だと思います。でも子供自身が本気を出したとき、私も全力でサポートすると子供は見違えるほど伸びます。だからその時がいつ来てもいいように、常に全力サポートできる体制を整えておくことが大事だと思っています。
先生と生徒というのは絶対的な上下関係があります。だから“叱る”というのは子供にとったら恐怖ですよね。それに私にとっても負担が大きい。叱れば、なんで改善されないの?ちゃんと話聞いてた?とか、後々までイライラする要素が残ります。なので私の最近の解釈は『叱るのではなく注意する。伝えるべきことはちゃんと伝えて、それに従うかどうかは本人次第。できるようになるかどうかはあなた次第なんですよ』というふうにしています。
お読みくださりありがとうございました。