原発保持を主張する政治家の思惑

執筆者 | 21/09/17 (金) | コラム

発生直後はチェルノブイリみたいになるかもしれないと言われてました

2011年3月東日本大震災と原発事故があった頃、私は福島県福島市に住み、賃貸専門の不動産会社の店長として働いていました。壊れた管理物件のクレーム対応と原発付近の避難命令を受けた方々の斡旋対応で、電気が通った後は通常の繁忙期を凌駕する忙しさでした。
5月頃発売された週刊誌に、中通り(福島市~郡山市~白河市までの中心縦ライン)の一部には指定避難エリアを超える線量の放射能汚染が降り注ぎ、人体に多大な悪影響を及ぼす可能性があるという旨の記載がありました。特に子供は『将来甲状腺ガンになってしまうだろう』とまで書かれていたようです。ちょうど2歳になる娘がいた私にはとても不安な内容でした。結婚相手すら見つからなくなってしまうのではないかと思い詰めてしまいました。
6月頃、山形県山形市の出店に伴い、家族共々移住しました。放射能が無い場所を求めて移り住んだのは私たち家族だけではなく、福島県北部に近い山形県の米沢市から北の山形市までの全ての空き部屋が自主避難民の契約で埋め尽くされました。一律に一部屋月額6万円までが支給されることになり、子供がいる家庭は『一応借りよう』という動きになっていました。一人で見知らぬ土地に乗り込み『空室で困っている大家を助ける』はずの仕事が自主避難民の空契約で全く上手く行かず、元居た福島市では空前絶後のバブル到来により、やけくその不休と福島の親会社からの心無い非難で体重は10キロ以上増え、発作性心房細動を引き起こしました。
そんな私にもチャンスが訪れました。
それが

2012年12月第2次安部内閣の誕生

です。私は2003年頃からそれまで上場株式のトレードなどをしてトータルで大損していました。民主党からの政権交代時、初めて日経平均ETFというものを購入しました。9000円台というプラチナチケットです。信じらない早さで増え続ける含み益とそれを失いたくない恐怖から毎日政治経済為替のニュースを見ていました。
その頃安部首相が言われていた『国土強靭化計画』という言葉の意味は『災害に強い国を作る』という名目だったと記憶しています。
しかし、専門家からすると、アジア諸国がこの文字を見た時に受け取る印象は『侵略戦争を始めようとしている』というものに変わるとのことでした。
当初、私は「大げさだなぁ」と思いつつも「めちゃくちゃ美味しいな」とも思っていました。
理由:強い国の株価は上がる
からです。その頃の取引のプレイヤーは海外投資家とされていました。強い国であることを海外に主張こそが高い株価を維持するために必要だからです。

一部の政治家が原発保持を主張する理由

強い国の定義は軍事力が強いということです。軍事力が強いということは核兵器を持っているということです。原発は発電能力しかなく、非核三原則というものがあることは日本国民のほとんどは知っています。
しかしながら、『国土強靭化計画』という言葉と共に原子力発電所を保持推進するというメッセージはどう解釈されるでしょうか?
これはその当時単なる私の妄想でしかありませんでした。
原発保持の意図は『核兵器開発が出来る環境に日本があることを海外に向けて匂わせているのでは無かろうか?』ということです。
実際に作る作らないなどということには何の意味もなく、『簡単に侵略されなさそう』と諸外国に思わせるとこそが国防上経済上極めて重大であると考える政治家がいるのだろうと推察しました。※下記URLリンク先はこの記事を書き始めてから発見しました。

福島県出身で都知事選に出馬した立候補者の原発に対する考え方

2014年猪瀬直樹東京都知事の辞職に伴い東京都知事戦が行われました。福島原発の所有者である東京電力の筆頭株主は東京都です。
立候補者の一人であった田母神明氏は多くの市民が自主避難の憂き目に遭い、辛い状況を強いられていた福島県郡山市の出身です。
どう考えても原発に反対した方が理解を得やすい出身地だったにも関わらず誰よりも『原発保持』を掲げて4位で落選しました。
理由:自衛隊出身
彼は何故出馬したのでしょうか?彼に61万865票集まったそうですが、誰がどういう思いで彼に投票をしたのか当時の東京都民に聞いてみたい気持ちです。
当選した舛添要一氏は原発に関して『30年くらいかけて段階的に減らせれば…』などと言っていました。それが彼の真意か否か私には判断がつきません。
世間的な空気を読めば『原発反対』しかありえず、最強安倍内閣下の国政的空気を読めば『原発保持』以外ありえないからです。

全てが正しい

原発事故に伴う放射線によって死亡した人数はゼロ人とされています。
最近、福島県郡山市では除染作業時に各敷地に埋められた汚染土壌が掘り起こされています。処理場の拡張整備が進んでいることでしょう。
仮に戦争が起きた場合はどうなるのでしょうか?
これらのことは私には全くリアルに感じられません。
2019年10月の台風19号で亡くなった方の人数は96人、コロナによる死亡者数は17000人を超えたそうです。

私が学生の頃社会の課目に『政治・経済』というものがあったと記憶しています。
教科書も比較的薄く、受験対応もしていないため内容はほとんど覚えていません。
しかし政治・経済という言葉が横に並んでいたことは何となく意味があるかもしれないと思うようになりました。

いずれにせよ

こんな話をあなと共有できることほど私には楽しいことが見つかりません。
駄文をお読みいただき誠にありがとうございます。※URL2リンク先の記事も是非ともご参考にしていただいた上で、ご意見ご感想お待ちしております。


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