烏滸がましい、一顧だにされないんじゃ【Over the Window】

執筆者 | 21/10/20 (水) | コラム

 どうも、引きこもりコラムニストの最内翔です。
 こちらでは朝のHRでの話題について、引きこもり視点で語っていくコラムです。

今日の話題は

・中田敦彦は螺旋を描いて進化する
・諫言することの難しさ、聞き続ける事の難しさ
・資本主義への疲弊感

 

 ざっくりとこんな感じでした。
 ここからはHRを聞いた上での著者の感想になります。

 


おさらい

 今日の話は非常に興味深い話でしたね。
 次回のYouTube大学は「貞観政要」ということで、昨日に引き続き兼聴についての話がありました。
 申し訳ないけど、まだ私は自分のことで精一杯で兼聴に注力する余裕がありません。
 なので聞く側については分かりません。考えない事とします。
 ただ今日のHRでは文k、諫言する側のハードルのお話もありました。

 おさらいすると、

・声をあげる勇気があるか
・リーダーとの間に「こいつが言うなら」という信頼があるか
・キレられて酷い目に合うリスクを背負えるか

 この三つでしたね。
 これについてはそうですね、成程、とも思ったのですが同時にちょっと物足りなさを感じたんですよね。

色んな日本語がある

 日本には「烏滸がましい(おこがましい)」という言葉があります。
 「差し出がましい」「分不相応」に近い言葉で、

「新入社員の私が口を出すのは烏滸がましいですが……」

 って感じに使われますよね。

 もう一つ「一顧だにされない」という言い回しもあります。
 似た言い回しに「歯牙にもかけられない」というのもあって、シンプルに言えば軽視され無視されるという意味です。

 端的に言うと、この否定的な感覚も咽び泣き勢にとっては大きなハードルになるんじゃないかな、という話です。

「分かるよ」なんて言わないで

 以前私はこのコラムで、多少マナー違反をしながらも中田さんに物申したことがあります。
 あんな記事書いておいてなんですが、あの時の私は内心ビックビクに怯えながら投稿しました。
 その怯えの理由の一つ、「キレられて酷い目に合う」=「PROGRESSを退会する羽目になる」に関しては、いずれにせよこのまま声をあげなければここに居られなくなるという危機感があったので、相殺、というか投稿の方に気持ちが傾きました。

 ただこの時を思い出すと「勇気があるか」「信頼があるか」という点については、まぁそう言い表せはするんですが、ちょっと別の感覚だったんですよね。

・入会1ヵ月ちょっとの新参者なのに烏滸がましい。
・一顧だにされないんじゃないか

 なんだ、同じ意味じゃんかと思われるかもしれませんが、もう少し否定的なニュアンスが強いんですよ。
 だから単純に「あるかないか」で考えるよりかは、こっちのニュアンスで紐解いていった方が諫言しやすい空気を作れるんじゃないかというお話です。

烏滸がましい

 ということで今日は国語の授業です(
 いえ、授業では無いのですが、この烏滸がましいという言葉のニュアンスを紐解いてみます。

 改めて「烏滸がましい」という言葉に含まれる意味を別の言葉で長ったらしく表現すると

「全体像も把握できていないような視野の狭い半端者が、間違いなく全体を把握した上で考え行動している目上のあなたに物申すのは差し出がましく、分不相応な失礼なことですよね。
 私のような半端者が思いつくような批判なんて既に議論されてて、自分は知らないだけなんですよね。
 だから自分には口を出す資格は無いですよね。」

 こんなニュアンスじゃないかなと思います。
 となると、キーワードは「視野が狭く」「無知」だから「資格」が無いという諦めでしょうか。
 であるならこの「烏滸がましい」という感覚を軽減するのに必要なのはまず、資格があるよという保証でしょう。
 その資格をどうして持っているかと言うと無知じゃないから。
 無知じゃないと何故言えるかと言うと、

朝のHRで毎日1時間話している
||
中田敦彦の考えついていることは殆ど喋っている
||
朝のHRで聞いてない事はまだ中田さんも深く考えていない領域
||
欠かさず朝のHRを聞いていているなら無知ではない。
||
毎日HRを聞いていて尚解消されていない不満があるなら、伝える資格は十分にある。

 少なくともこういう理論は成り立つのではないでしょうか。
 勿論これは「毎日HRを聞いていなければ文句を言う資格が無い」という意味では無いことは、十二分過ぎるほど念を押す必要があるでしょう。
 ただ2か月ほどPROGRESSにいて皆さんの話を聞いている限り、PROGRESSに積極的に参加している人は大概毎日のHRを聞いているし、少なくとも何か不満を持った時に直近のHRを確認する分別がある人が殆どだと思います。
 なので「毎日HRを聞いていて尚解消されていない不満があるなら、伝える資格は十分にある」と改めて公言する事は、きっと大きなプラスになるのではないでしょうか?
 咽び泣き勢が抱きがちな漠然とした烏滸がましいという気持ちを、ある程度払拭出来るんじゃないでしょうか?
(あと、ある程度「それHRで言ったやん」という批判を減らせるんじゃないかな)

一顧だにされない

 もう一つ、「一顧だにされない」も同じように紐解いていきます。
 まずはこのフレーズを分解して、

・「顧」……顧みる。ふり向いて後ろの方を見る。
      この場合は「他人や物事を気に掛けて心を配る」
・だに……「すら」とか「さえ」みたいな意味の古い言い回し

 ということを考えると、この意味は

「チラッとこちらを気にかけることすらなく、興味を持つに値しないと無視される」

 という意味になります。
 こちらも「烏滸がましい」と同様に自分の発言に価値が無いという考えが根本となっていますね。
 ただ「烏滸がましい」が自分に原因があるのに対して、「一顧だにされない」は相手、中田さんに起因する不安という違いがあります。
 そう、中田さんに起因する不安ということは、「烏滸がましい」という不安より直接的に、中田さんの工夫が反映されるということですね。

 じゃあ何故「一顧だにされない」という不安があるのか。
 実は、というほどでもないんですが、中田さんの努力の甲斐あって「コメントすれば少なくとも見て貰えるだろう」とは皆分かっていると思うのです。いいねとか付けて貰えるし。
 ただその一方で玉石混淆のコメントの山を見るうちに、当たり前だけど取捨選択されるし、されるべきだと分かっている。つまり

「本当は見て採用して欲しいけど、自分の意見が単なる石で、ただただ中田さんの取捨選択の手間を煩わせるだけの無意味なものになるのかもしれない。」

 こういう不安の表れというわけです。
 だとするならば一番の解決策は一つ、

「微妙な意見でその時反映されなかったとしても、中田の中で蓄積されてふとした時に参考になったりしてるんだよ。ありがとう。」

 と、言うこと。
 はい、それ既に中田さん仰ってましたよね。
 「ここに居て良いんだよ」を繰り返し言うのと同じように、そのことを繰り返しHRで言うことこそが、この「一顧だにされない」という不安へのアンサーだと私は思います。

褒めるというのは少し違う……?

 そういう意味では、個人的にはHRで中田さんが仰っていた

「どんなコメントにも文句言わず褒める」

 というのは少し違う気がするんですよね。
 的外れなコメントを褒めるのは違うし、かといって為になったコメントを選んで褒めると
「レベルの高いコメント書かなきゃ」
 というプレッシャーにもなりうる。

「反映するかはこちらで決めるけど、ちゃんとその声は聞いてるし、言ってくれて『ありがとう』」

 というメッセージを伝えることこそが必要なんじゃないかなと思いますね。

俺には無理(白目

 如何だったでしょうか。
 咽び泣き勢の声を拾いやすい雰囲気作りのために必要な提案を書いてみましたが、そんなに的外れな提案ではないと思っています。
 貞観政要の官僚やバリバリ成果をあげているビジネスマンのように、自分の意見に自信がある人にとっては良く分からない記事かもしれませんが、中田さんの皆の声を聴くという方針にはそれなりに沿った内容だと思っています。
 ただやっぱり書いてて思ったのは実行するの難易度高すぎだろってことなのですが、「ま、それをやろうとしてるって事っすよね? じゃあ提案だけしときます」ってノリで書きました。
 偉そうなこと言っといてなんですがはっきり言います。

「俺には無理(白目」


TRPG同好会 説明会!

 最後に宣伝です。
 今週土曜17時から、初のTV配信をやってみようかと思っています。
 内容は、私が好きなTRPGというゲームについて。
 殆どの人がTRPGを知らないと思いますが、一般の人にも、そしてPROGRESSの皆さんにも絶対楽しんでもらえるコミュニケーションのゲームですので、是非知って貰いたいと思い解説動画を取ることにしました。
 最初に簡単にスライドで説明をした後、体験も含めて1時間弱。
 その後希望者がいれば別枠で体験セッションを回す、ってくらいのイメージです。
 宜しかったら是非ご参加ください。

 いつか、「生きてて楽しい!」と笑顔で言えるように。
 明日もまた、投稿したいと思いますので良かったら是非またお越しください!

執筆者 | 21/10/20 (水) | コラム


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