「働いている意味ないじゃん」と言った私と彼

執筆者 | 21/11/18 (木) | コラム

 

みなさん、こんにちわ。2021年1月入会の鈴木リカです。

私は普段酒の技術コラムを書いていますが、今日は日々考えていることについても書きたくなってしまいました。

文才のなさへの照れ隠しから下世話なサムネで恐縮ですが(笑)、最近割とまじめに考えていること―仕事について書いてみたいと思いますので、もしよかったらご覧ください。

 

 

■私の話

私は元々生物系の研究者で、「蛍光タンパク質センサーを用いた細胞内分子のリアルタイムイメージング」を専門にしていました。ざっくり言うと、細胞の中の特定の物(ミトコンドリア、ATP、アクチン、細胞膜などなど…)を観察して、動画にとって、画像解析して、なんか言うという仕事です。

 

この手法は①そこまでメジャーに使われていない、②使いこなすのが難しい、という点において誰にでもできることではありませんでした

さらにその「ツールの珍しさ」に、「解析の独自性(当時は自分で画像解析を書いていた)」や「実験対象(細胞)の珍しさ(慣れないと解剖できないようなところにある細胞を使っていた)」を掛け合わせることで、ほんの博士課程の学生であったとしても「たぶん私が一番それに特化してやってきた人」になれるんだ、ということを感覚として得ることができました。

 

もちろん、掛け合わせで特化させている分、汎用性は低くなるわけですが、「自分はこれができる」と言えることの強みを感じたことで、私は「手に職」がとても重要だと考えるようになりました。

 

そこで、「手に職」でありつつ「汎用性」も求めて酒業界にやってきたわけです。(酒の知識は社会のいろんな場面でつぶしが効くだろう×技術的なノウハウは手に職と言えるだろう、と。)

 

 

ここまではまぁOKだと思うのですが、私の性格には問題がありました(笑)。それは「目的以外の事だと途端に興味を失う」&「生き急ぎがち」ということです。

 

「手に職」が重要だと思ったら、それと関係ないことには価値を感じられないし、その関係ないことのために時間が無駄になっていると思うと苦痛に感じてしまうのです(もちろんグダグダしている時もありますが、「自分の意志とは反する、自分が納得していない時間の浪費」が耐えられない)。ミニマリストの時間バージョンみたいなものでしょうか?(違ったらすみません)

 

もちろん、「ちょっと違うところで得るものがあるかもしれないよ」という言葉は何度もかけて頂いてきました。これは頭では理解しているのですが、「ソレってふりかえってよかったら言えるだけだよね?」「私の時間に責任持ってくれるわけ?」とひねくれてしまうのです・・・!笑

その時間を有効に「していけばいい」ということも分かるつもりですし、なんだかんだ自分でもいつも最適解だけ選べているわけではないのは痛感しているのですが、より合理的な方法があるならばそれを選びたいと思って(より正しくは、選ばないと、と焦って)しまいます。

 

そういうわけで、私は畑違いの部署(「手に職」から乖離している!)に出されたとたん、

「マジ働いている意味なんだっけ。これじゃ意味なくね?なに私時間溶かしてんだろw」となってしまったのです(ここまでが私の話)。

 

 

■彼の話

ところが今日、まったく違う文脈で「マジ働いている意味ない」というフレーズを聞きました。全然違うところから「働く意味」に到達したのが面白いな、と思ったのでここからはその話(=彼の話)を書きたいと思います。

 

その人は私と社会人同期(4年目)で薬剤師です。東京で家賃10万?くらいの物件に住んでいて、独身で、手取りが40万弱とそこそこ(私の感覚では)ですが、体力と時間のほとんどは仕事に費やして、睡眠障害だし、ストレスから暴飲暴食散財してお金がないのだそうです。

働いて稼いだお金を働き続けられるために使う、本人曰くプラスマイナス0であることから「マジ働いている意味ない」ということでした。

 

 

つまり、その人にとって働くとは「お金」なんだと思います。一方で私はかなり「スキル・経験」「時間の使い方」寄りだと言えると思います。私は「もっと仕事減らして健康に生きれよ」と思ってしまったし、相手は「金貰えるんだから黙ってやれよ」と思ったことでしょう。

 

こう書いてしまうとよくある話ではありますが(笑)、あまりにも違うもんだなぁーと思ったので言語化してみました。

 

みなさんはいかがですか?

 

 

■おわりに

ちなみに私は上の例において、「プラスマイナス0」?それで時間が流れてしまっているんだったらむしろマイナスじゃない?とも考えてモヤモヤしてしまうのです。

私は思考の柔軟性がないのでしょうか?考えすぎ?ケチすぎ?

 

この頃の私は上述の仕事の件に収まらず、年齢的な事や、親戚の死(にまつわる時間の使い方や財産の事)、家族の早期退職&フリーランス転向、そしてPGやYouTube大学などで日々考えさせられること、などなどいろんなことが合わさって、絶賛「人生もやもや期」になってしまっているようです!(笑)

 

いっつもお気楽に飲んでいる人だと思っていた方々には驚かせてしまい申し訳?ございません。笑

(もちろん、悩みつつも、楽しい瞬間(withお酒)もおかげさまでたくさんありますので安心してくださいね笑)

 

また、私の(たぶん偏った)価値観が多分に反映されているために、イラっとさせてしまったり、不快にさせてしまったりの記述があったらすみません。

 

PGの成熟に甘えたただのエゴでしたが、自分で言語化してみようという気になれたことや(そもそもそれについて話すことすら少し前はできなかった)、同じように仕事で過渡期にいらっしゃる方がいるようにお見掛けしていた中、きっかけとなる出来事があったので書いてみました。

 

ここまでお読みいただき、本当にありがとうございました!

オチが全く思いつかないので、これでおとなしく終わりにします。

ではまた!

執筆者 | 21/11/18 (木) | コラム


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