お絵描きコンペ その感想

執筆者 | 22/02/19 (土) | コラム

 

 

あっちゃん、皆様、お疲れ様です。

「テンビリオン(仮)」一枚絵コンペも終盤に差し掛かった今ですが、その心境を忘れない内に、ここに書き留めておきたい。

各テーマ山ほど書きたいがコンパクトにまとめてお伝えしたい。


あっちゃんの戦略、よだれ出るほどスゴイと思う

あっちゃんの「100億円ほっすぃ」と小山健の一枚絵から始まった今回の企画。

勝利条件は「1枚絵のMVでバズる」

これに震え上がるほどの感動と共感を覚える。

この勝利条件は、「最小限のコストで最大のパフォーマンスをあげる。しかも意図的に

。」という宣言だ。

 

従来のミリオン戦略は、「良い歌詞に、良い曲をつけて、良い映像で、良い歌手に歌わせる」というものだった。

これに対して「映像は一枚絵。歌詞、曲、映像、歌手は万を超える応募のオーディションではなく知ってる仲間の中から選ぶ」の低コスト戦略。

本来勝利し得ないこの戦略を勝利に導くのが、『歌ってみたのシェア文化』の取り込み。

従来の戦略では、現在の多様性の市場では体が大きすぎて生き残れない。

生き残るためには体を小さくし、知恵を使う必要がある。

 

完成までに課題はまだまだ出てくるだろう。

あっちゃんの発言に目が離せない。


小山健さんの一枚絵はホント良かった。最後までやり遂げて欲しい

僕は漫画をよく読むが、コミックを買うときに一番の基準にしているのが「作者がノって描いているか」ということだ。

どんなジャンル、どんな画力でも、本人が楽しそうに描いてる、と思えないとなぜか話も頭に入ってこない。

出だしの「100億円ほっすぃ」のサムネを見たとき、「あ、なんとなくで描いてる…」と思った。

これはテキトーに描いてるとか、真剣に描いてない、という意味ではない。

ぼやんと今浮かんだことを忘れないために描きとった絵だと思った。

するとHRの終わりに5分くらいでササッと描いたとおっしゃっていた。

描いた人の想いを初めて生で聞いた。

 

その後、苦心して模索するような絵が続いたが、今朝のHRで見た絵はノリにノっている印象を受けた。

ど派手なポーズや、効果線がないのに動いているように見えた。

今ギリギリの成果を求められていると思うが、今回のチャンスを本当にものにして欲しい。

あと手が空いたらTwitterフォローの承認もして欲しい。

もっとリアルタイムに作品を見たいから。


PROGRESSのみんなは石投げ祭りがお好き

コンペ作品は毎回全部見ている。

人がどう考え、どう表現しているのかに興味があるからだ。

ブルーピリオドの登場人物では、三つ編みおさげの橋田悠に似た価値観を持っている。

作品をあまり上手い下手で考えない。

それよりどういう発想で生み出されたかが気になってしょうがない。

あと「しずる」の池田さんにも共感するところがある。

それは「作品を発表することは、自分をさらけ出すことで、恥ずかしいことだ。だからそれを大事にしたい。」というところだ。

だから、投稿される作品すべてが楽しい。

 

それにしても色んな形式で各々作品を投下されている。

表現手法なら手書き、デジタルだけでなく、アイディア画像、写真のトレース作品、みんなありとあらゆる手段、自分に今できる方法で、足元に落ちてる石を拾って投げている。

みんな、そんなに金が欲しいのか?

違う、少しでもあっちゃんの閃きの糧になればと投稿しているのは明白だと思う。

会社でキャッチフレーズとか賞金つけて募集しても、こうはならない。

石投げ祭りはまだまだ続く。


絵描いてみて気づいたこと

絵は高2まで我流で描いていた。

習ったことはなかったので基礎力がない。

30年ぶりに思い立って昨年末から描き始めた。

 

①やっぱ絵が好き

 描いてるとお腹すくのも忘れる。

 オートファジーがうまくいかないので気を紛らわす方法を模索していた。

 そんな最中、とあるきっかけで絵を描くようになったが、「三度の飯より好き」との言葉通り、食べるのを忘れられるほど、どうも描いてるのが楽しいみたいだ。

 ちょうどデッサンのテキストを買って、「ワイングラスが上手に描けた!」と思った矢先の一枚絵コンペ。

 30年で錆び切った剣を鍛えなおすには地獄の業火しかあり得ない、と中二病満載でコンペに飛び込む。

 一番になることじゃなく、一番を目指すことで得られるものはデカい。

 

②カワイイってむっずい

 実は中2~高2の頃、売れる絵を模索するためカワイイを研究していた。

 その時やっていたテーブルトークRPGのオリジナルゲームシステムを売り出すために、魅力的なキャラ絵が必要だと思っていたからだ。

 本当に好きな作家は士郎正宗の「アップルシード」や「ドミニオン」、「攻殻機動隊」なのだが、当時マスを抑えていたのは、桂正和先生の「電影少女(ビデオガール)」だった。

 古紙回収の日に出されるジャンプから電影少女のページをや、グラビア週刊誌のグラビアアイドルを切り取って家で模写していた。

 そこで当時気づいたのは『アイラインの強調』だった。

 

 しかし、今回はそんなこと完全に忘れていた。

 なのに、高評価の絵を真似しようといくら描いてみても、アイラインが物足りなくてしょうがない。

 このことに今日やっと気づいた。

 なんの呪縛なのか。恐ろしい。

 でも、そのことに気づいたことが今回の収穫だ。

 それにしても中学の時と同じような絵柄をしている。

 古い絵柄ともおさらばしていきたい。

 

④お絵かきソフトとペンタブと神絵師動画

 お絵かきソフトCLIP STUDIOの1ヶ月無料版をDL。

 こんなに簡単に描けるのか!!と驚愕の嵐。

 Ctl+Zで無限に線が引き直せるってズルくない?

 そりゃうまく描けるわw

 

 ペンタブも買った。Amazonで半日で届いた。

 そして知った。

 ペンタブ、めっちゃ冷たいね。

 置いてる手が凍りそうなんだけど。

 手袋の指先切ってはめてみたけど効果なし。

 みんなどうしてんの?

 

 参考にするためメイキングの神絵師動画を数本見た。

 そして分かったのは、神絵師も自分と同じくらいの腕前。

 別に超美麗な線が次々と引かれて、あっという間に出来上がることなんてなかった。

 ただ、自分が1枚描き上げるのに50工程くらいかけているとすると、彼らは500工程くらいかけていた。

 「もう完成かな?」と思って、画面に表示されている進行表を見たとき『ラフ』って書いてあった。

 『仕上』の段階ではもはや彼らが何を仕上げているのか解らなかった。

 なのに進行表にはまだ『調整』がこの後に控えている。

 

 もしも僕の作品が世に出たとき、彼らは僕を笑いはしない。

 きっと「ラフのデータがUPされてるよ!」と親切に教えてくれるだろう。

 


あっちゃんのオーダーに応えるとは

 言葉とは不思議なもので、聞こえてきたフレーズそのものが全ての答えではない。

 あくまで話者の気持ちの表層の一部でしかなく、行間を読む、背景を想像する、ことを怠ってはいけない。

 今回のコンペは、そういうことに改めて気づかせてくれた。

 出だしは、「第二のAdoを作る」だった。

 だから、現在の鬱屈とした世界を攻撃するような歌詞を考え、攻撃的な絵柄を考えた。

 この時から引っ掛かっていたのだが、「できた歌をあっちゃんが歌うのか?」ということだった。

 歌詞を書くにあたってPERFECT HUMANやULTRA TIGERを聞き直したが、「Ado的な歌」とかけ離れていた。

 だから「メンバーの誰かに歌わせて、プロデューサーになるのか」と思っていた。

 

 メンバーの投稿が出るたびに考えを積み重ねていくあっちゃんの姿は、自己のサービスを考える経営者として当然の姿勢だ。

 最終的に「自己礼賛が私の商品価値だ」と言われたときに「そうだよな。そうあるべきだよな。」と漸くしっくり来て安心できた。

 100億円も、第二のAdoも、カワイイの定義も、全て中田敦彦を表現する素材でしかない。

 やはり、言葉だけではなく、本人の本質を見なければ、物事をなし得ることはできないと改めて知ることができた。

 

 しかし、一言だけ言わせてもらえるとすれば、「一緒に地獄へ行かないか?」と言われたときに頭に浮かんだ絵柄は、平野耕太の『ヘルシング』だった。

 みんなはどんな絵柄で想像していただろうか?

 よければコメントで教えてもらいたい。

 


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