シンガポール散歩で感じた『第一印象』の大切さ

執筆者 | 21/03/19 (金) | コラム

こんにちは。20年6月入会、アリスカーナ所属の野中まさしと申します。ニックネームは『じゃんす』です。

NAKATA TALKSで、シンガポール散歩の動画があがりました。日本史散歩が大好きだったので、散歩シリーズは嬉しいです?

中田さんが語る街の第一印象の数々がとても興味深く面白かったです。

初めて訪れた街の第一印象を言語化しておくことは、とても大事なことだと思います。
「第一印象」はとても儚いものだからです。

第一印象をメモする習慣がついたのは、明治時代の作家 小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の言葉を知ってからでした(下記、引用です※)。

「日本の第一印象は、できるだけ早く書き残しておきなさい」。来日後まもなくお会いすることのできたある親切な英国人の教授は、私にこう助言してくれた。

「第一印象というのは、しだいに消えてゆくものです。そしていったん薄れてしまうと、もう二度と戻ってきません。この国で、どんな不思議な感動をこれから受けようとも、初めての印象ほど、心が動かされることはないでしょう」

 私は今、当時あわただしく書き留めたものを元にまとめようとしているが、なるほどそれらは、ずっと心に残る魅力というより、本当に一時的なものであったと痛感している。忘却の彼方に消えてしまい、どうしても思い出せないことがあるのだ。

ハーンが明治の日本を記した「日本の面影」は、このような書き出しで始まります。「第一印象」というものの重要性とその儚さを伝えています。

4月から新しい環境での生活が始まる方も多いと思います。場所だけにとどまらず、その環境や出会う人々の「第一印象」は、感じた時にすぐに言語化しておくことをおすすめします。
忘却の彼方に消えてしまう前に。

?『日本の面影』について
中田さんは授業で「華麗なるギャツビー」の中には1920年代のアメリカがある、とお話していました。
「日本の面影」には明治中期の日本があります。ハーンは、赴任先の松江から、日本人の精神を見事に活写しています。西洋人として初の正式昇殿を許された出雲大社の訪問記「杵築―日本最古の神社」、微笑の謎から日本人の本質にアプローチする「日本人の微笑」など興味深い話が盛りだくさんでした。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

じゃんす
@PROGRESSnonaka

 

※「新編 日本の重影(角川ソフィア文庫)」11頁

執筆者 | 21/03/19 (金) | コラム


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