「progressは私だ」
大きく出たな、と思われるかも知れないが、誤解を招かぬようまず私の過去から記する必要があると思う。
しかし、ワタシの人生を振り返ったところで御涙頂戴の美談があるわけではない。
学生時代は友人もいたし、周りからは丁寧に育てられてきた方だと思う。
小さい頃からワタシは大人の顔色を伺うのは得意だった。
学校の先生や両親が自分に何を望んでるか感じ、彼らが喜ぶであろう発言や立ち振る舞いをした。処世術を心得ていた。
私立の高校、私立の大学にも通わせてもらった。その大学も途中でやめ、ずっとアルバイトしていた飲食業を生業にした。
フリーター同然のワタシを拾い今日まで面倒見てくれている会社には感謝しかない。
しかし、星一徹のように頑固な父親は「大学まで行かせたのに、水商売なんかになりやがって!」と酒が入ると出来の良い弟と比べられてよくワタシを怒鳴った。
時が経ち、1店舗だった店も複数になり、ワタシも責任があるポストを任されるようになった。
働くなかで大切な人にも出会い、家庭も持った。
フカフカのベッドで眠り、仕事も、家庭もある。ワタシには充分すぎる。
…しかし、急に怖さで眠れなくなった。涙が止まらなくなり、妻を起こさないよう、こっそりキッチンに向かい冷たい水を一気に飲んだ
「ワタシの人生は本当に”私”が決めて生きているのか?」
自分自身がわからなくなっていた。しかし、誰かに相談したら引かれるのではないか…
そんな中、自己啓発の一環としてyoutube大学を見始めた。
「人は何者にもなれる、いつからでも、次はアナタだ」
何者…ワタシは何者なのだ?
ここに入ればそれが見つかるかも知れない。そんな思いでprogressの門を叩いた
これは誰かの期待や命令でもない、”私自身”が決めたことだ。
progressは学園さながらだった。
クラスがあり、部活があり、熱い火の玉を持った校長と優しい仲間たち。
「おはようございます」と入力するとすぐについた「イイね」のマーク。
何者かになる。かりそめで繕った過去のワタシも受け入れ、未来に向かい歩を進めていく。
みんなが差し伸べる温かい手
progressは私だ、ここはワタシが私らしくなれる場所。