『夜が明けていた』~progressとわたし~

執筆者 | 22/11/22 (火) | コラムコンテスト


2022年10月5日

30時 東京會舘
僕は長い螺旋階段を駆け上がっていた。
見上げると、大きなシャンデリア。
まばゆい光景。
この先にあの人が待っている。
光の中で、僕はprogressに入学した日を思い出していた――

2019年
家業の先代である父が急逝し、僕はある日突然社長になった。
深い不安と焦りが満ちたプールにとっぷりと浸かり、かろうじて鼻先を突き出して生きていた。
とにかく様々なことを勉強しなければ……。
藁をもつかむ思いで、気づけば辿り着いていた。
『中田敦彦のYouTube大学』
RADIO FISHも合わせた全動画を見終わるまで、さほど時間はかからなかった。
エンターテイメントのエネルギーが、僕を満たしてくれた。

同時に、遅くなった出会いを後悔する。
「中田さんの歴史を知りたい」
その渇きは日に日に強くなっていった。
ある日「中田敦彦の自伝をPROGRESSで限定販売する」と聞く。
その歴史書が欲しい一心で、僕は入学した。

あれから2年半が経った。
「いつか中田さんとRADIO FISHをこの目で見てみたい」
夢は想像もしていなかった形で突然叶う。

独演会で初めて、中田さんの熱を直接浴びた。
その数週間後、オリラジアカデミーOPのエキストラとして東京會舘へ。
RADIO FISHの背中を追いかけて、中田さんの歴史の象徴である螺旋階段を駆け上がっている。
頂上まで、あと少し。
まばゆい光の中に飛び込むーー

中田さんが、そこにいた。
ようやく辿り着いた…。
あの頃、歴史を知りたいと願っていた。
そして今、歴史の一部に加われたような、そんな気がした。

でも、まだ終わりじゃない。
大勢のメンバーと駆け上がった。
ここから先も、共に上っていく。
螺旋階段を、progressのみんなと。

撮影終了の合図。
中田さんの感謝の言葉が響く。
これからの未来の輝きを祈るように、僕は拍手をする。
窓の外はもう、夜が明けていた。

岡本裕樹
https://progress.salon/app/tellus/okmtYk

執筆者 | 22/11/22 (火) | コラムコンテスト


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