壊れかけていた心。

 

そこに差し込んだのがprogressだった。

 

 

 

2013年、長男を出産すると同時に魔の引越しフェーズが始まった。

この時点ではその後6年間で4都市をまたぐ引越しをする事になるとは思ってもいなかった。

 

東京香港テキサスシアトル。

 

2年半前にポートランドに引越してくる頃には、子供は2人に増え、度重なる新しい土地でのホーム作りにすっかり心がすり減っていた。

 

 

昔から病弱な自分は、怒ったり落ち込んだりすると熱が出る体質。成長する過程で必然的にポジティブでいるコツを分かっているつもりだった。

 

どの地でも全力で住環境を整え、全力で子育てをしたし。友達作りにも必死だった。孤独だったから。

 

長男は生まれた時から度々尖ったナイフのようになる子で、次男は車の乗り降りにも1時間泣き叫ぶイヤイヤ期真っ只中。

 

理屈で進まないもどかしさにひたすら寄り添い耐えるのは、私にとって簡単なことではなかった。

 

少しでも楽しい瞬間に全力で目を向けることで涙の夜を笑って帳消しにする毎日だった。

 

そのやり方はその時にできる自分の精一杯の生き方だったと思う。

 

今度こそは根を張った生活をするんだ!と希望を持ってやってきたポートランドで1年がたった頃、思いもよらないパンデミックという形で世界がまるっとフリーズした。

 

家のこと、学校のこと、子供の情緒問題、新しい友達作り

引越してから再び前向きにやってきた中での長期学校閉鎖。もがいてもがいてやっと掴みかけたロープの先が解けていたような絶望感。

 

笑えなくなった私はそれでも必死にもがいて歌を歌い始めた。そして… pgに飛び込んでみた。

 

ネットの向こうには予想もしていなかった世界が広がっていた。

 

少しずつ繋がりを感じることが増え、笑顔が増えた。

育児で使わなくなった部分の脳がまた喜び始めるのもわかった。

ポジティブな刺激に溢れた世界は、溺れかけていた気持ちを強く優しくすくいあげてくれた。

 

 

いま私は。このカラフルな世界で、再び前を向いて瞳を輝かせることが出来ている。

 

関わってくれる全てのメンバーとあっちゃんに、感謝を込めて。


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