それは、progressに入ったからこそできたもの。
そしてそれ以前の僕にとっては、最も遠く、最も寂しさを感じさせられる言葉だった。
生まれてから今年の夏前までの23年間、僕には親友ができたことはなかった。
意外だ。そう思ってくださった方もおられるかもしれない。
たしかに僕は、友達が少ないタイプではない。むしろ老若男女関係なく誰とでも仲良くなれるし、友達は多い方と言ってよいだろう。
しかし僕に、親友はいなかった。
大切にされなかったのか。裏切られたのか。良い環境に恵まれなかったのか。
違う。
ひとえに僕が、誰かを親友と呼ぶことを避けてきたからだ。
親友と呼ぶ覚悟がなかった。親友と呼んだうえで相手からそう思われないのも怖かった。こちらの好きを伝えるより相手から好かれる方がクールで楽だと感じていた。
でもずっと、僕の中にはコンプレックスがあった。
僕には親友がいない。
そんな中で身を置かせていただいた環境は、7-9月期記者室。松永亜澄さん、砂原えりさん、谷怜亮さんと4人で、progressの文化を浸透させるという大きなミッションに立ち向かった。
この3か月は本当に楽しかった。そして初めての役職で、コミットしてからの期間も生きてきた年数も短い僕にも、真摯に感謝や敬意を伝えてくれた。
3人のことが、好きで好きでたまらなかった。
でも楽しい時間にも終わりは来る。
9月30日。
3人は記者室に、僕は委員長に選んでいただいた。次の3か月は、違ったアプローチでprogressに貢献することになる。
感謝を伝えたい。記者室らしく文章で。
僕は直筆で手紙を書いた。想いを伝える恥ずかしさや、少しの怖さと共に。
得られたものが3つ。
僕の一生の宝物になった。
1つは、純粋に自分の気持ちを伝える大切さを学んだこと。
2つ目は、手紙のお礼に砂原えりさんからいただいた僕の似顔絵。
そして最後の1つはもちろん、3人の親友。
これからも僕は、大好きを伝え続けたい。