こんにちは、テックニュース大好きなみなっちです。
前回NFTの”概要”のみ解説しました。
復習すると
NFTとは(復習)
ブロックチェーン技術を活用し、偽造不可な鑑定書&所有証明書付きのデジタルデータをつけることで、アートや不動産などの価値・資産をネット上で売買取引を可能にする(所有者を明確にする)仕組みのこと
仕組みを勉強してみると、ついブロックチェーンなど技術的な側面を語りたくなってしまうのですが、このコラムではあくまで初心者向けのゼロから解説なので、技術的な側面は後回しにします。
ということで、今回は
「NFTで何ができるの?」
にフォーカスしたいと思います。
そろそろ「NFTって結局何の略なんだよ」という声が聞こえますので、答えておきますが
NFT= Non Fungible Token (代替不可能なトークン)
と言います。
「偽造不可能な証明書」ぐらいの意味で捉えておきましょう。「トークン」もよくわからない言葉なのでこれの説明もまた今度。
NFTの用途を説明するために事例をご紹介します。
例1 デジタルアートの販売
まず一番わかりやすいのがデジタルアートの販売です。
このちょっとレトロな感じのデジタルピザ画像が0.0001ETH(3/18時点で20円程度)で販売されました。
ちなみにこの画像自体はネット上で検索することで誰でも見ることはできますし、コピーし放題です。
NFTによって何が可能になったかというと「所有権を渡す」ことができるようになり、その売買取引も履歴としてしっかり残ります。
このように今までであれば、デジタル作品というのは基本的にはコピーが可能であったが、ブロックチェーン技術を使ったNFTというデジタル証明書を用いることで所有権を取引できるようになったのです。
例2 世界初ツイートが3億円?
2つ目の例は、ちょっとトリッキーです。
Twitter創業者のジャックドーシーが初ツイートの画像をNFTで販売し、約3億円で落札されました。
ジャックのツイートはジャックのものなんじゃないの?って思っちゃうんですが、記念すべきTwitter初ツイートには価値があるのでは?ということでNFTオークションで販売されました。
このように今まででは販売されることのなかったようなものに価値が見出され、取引ができるようになりました。
ちなみに、このツイートの売上げは現金化して全額寄付されたそうです。
例3 ゲームのキャラクターがNFTに
NFTの初期の頃によく販売されていたのは、CryptoKittiesという「仮想猫」を販売するものがありました。
絵柄の異なる猫などの動物1つ1つにNFTが付いていて、現実世界でいうところのまるで血統書のようなものですね、これで値段がついて販売されています。
最高で数千万円で取引されたドラゴンの絵があるようです。
ゲームの世界でも出現確率の低いレアアイテムやレアキャラなどがありますが、これらをNFTを活用して取引するようなゲームもあります。レアアイテムやレアキャラのパラメータ値に対して証明書がつくことで取引ができるようになるということです。
例4 NFTで音楽を限定配信
日本出身で世界で活躍するAmPm(アムパム)が、未公開曲が聞けるようになるカギをNFTで販売しました。NFTで購入した人がデジタル上の鍵を使って、その曲のデータにアクセスできるようになるということです。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000032.000041264.html
NFTでは「転売」も可能で、転売された時に販売元のアーティストに対して数%の収入が入るようにするといった仕組みを設定することも可能です。
例5 結婚指輪をNFTで交換
お互いに指輪のNFTを作成し、それを交換しあう形で結婚式を行ったそうです。
他にも現実の不動産の所有権をNFT化して販売する取り組みや、日本のネット高校であるN高の卒業証書をデジタル証明書で発行するなど、さまざまな取り組みが生まれています。
以上をまとめると、
・NFTによってデジタルアート作品(絵や音楽、動画など)に偽造不可能な証明書をつけることで取引可能になった。
・今までは紙などで証明書としていたものをデジタル上で表現できるようになった。
・今までは価値をつけることが難しかったものをNFT化して取引ができるようになった。
・NFTは転売されても元のアーティストに収入が入るような仕組みも作ることができ、より柔軟な販売方法や著作権保護の観点でも画期的である。
ということで少し長くなりましたが、NFTの用途について、ご紹介しました。どんなことに活用できるのか、イメージできるようになっていただけたら幸いです。
次回はもう少し仕組み的な部分について書きたいと思います。