私がレアチーズケーキを作ろうとした合理的な理由とその顛末

執筆者 | 21/06/07 (月) | コラム

※このコラムは笑い話として読んで下さって構いません。最初から最後までネボケています。※

私はこれまで、ケーキにそこそこの金額を投じてきた。

ケーキやチョコレートなどの洋菓子も、饅頭やたい焼きなどの和菓子も、甘いスイーツが大好きで毎週一回以上はケーキを食べないと気が済まない。

【料理は贅沢なこと】

料理を自分ですることは、初期投資がものすごく高い贅沢なことだという風に私は考えている。

出来上がった料理を買って食べて生活する場合、私が気にするべきことは金額や味、栄養バランスだけである。しかし、自分で料理して食べて生活しようと考えた場合、まず自分の料理スキルを上げなければならない。

そのためには多くの時間と、食事の代金よりも高いお金が必要である。そして作成した(まずい)料理は全て自分で消費しなければならないというリスクが存在する。私の健康や無駄になるであろう食材や調理器具諸々は、全てイニシャルコストとして私にのしかかってくる。

ランニングコストを考えても、食材の管理、調理器具の保管、台所の掃除の難易度向上など、不安な点は数え上げれば切りがない。

皆が言うので、おそらく自炊の方がコスパが良いのであろう。 しかし料理下手な私の場合、自炊は初期投資にかかるコストが高すぎるし、ランニングコストとして追加で必要な考慮事項が多すぎるしで、なかなか手出しできるものではない。

【スモールステップ】

料理を躊躇していた私を変える出来事が、この春起こった。一人暮らし6年目にして、ついに、お米を炊く機会を得たのである。

白ご飯について、自分で炊いたご飯と、サトウのごはんをはじめとするレトルトのご飯は、私の中ではそれほど違いがあるものではなかった。

サトウのごはんは高価で味はそこそこだ。自分で炊けば、炊飯器の性能とお米の品質に依存するが少し安価になるだろうし、炊きたてを食べることができれば美味しいはず。ただし炊飯器を使用する手間を考え合理的に生活すると、自分で炊いたご飯は炊きたてではなく冷凍ご飯である割合が高くなるはずで、そうなればサトウのご飯とクオリティーはあまり変わらないと思っていた。

しかし、プログレスの信頼できる友人達の助言を受け、自分でご飯を炊くことにした今、自分で炊いた冷凍ごはんの方が、サトウのごはんよりも美味しいと感じる自分が居る。

ご飯は炊けるようになった。スモールステップは踏み出せた。そうなった時、ご飯以外でも、調理らしい調理をしてもう一品作りたいという考えが生まれてきた。

少しずつ料理を覚えていくことは悪いことではない。ピンポイントでも自分の好物を作れるようになっておくことは次のステップとして悪くない事なのではないだろうか?

まず一品、日常的に調理できるようになってみよう。

【どの料理を作るか】

一品だけ料理を覚えようと考えた場合、作れるようになると良い食べ物は何だろうか?

まず、食費の中で自分が作ったものと作られたものを購入する場合とで金額が大きく異なるものは何だろうかと考えた。ちなみに私は一人暮らしなので一人分の材料を購入して処理して調理する前提で考えている。

私の食事は、次の3種類の食べ物から構成されている。ご飯、おかず、デザート。

おかずについて考えると、一人暮らしの料理下手にとっては、調理された惣菜を買った方が金額面や味の満足面、品目の多様性、品数の豊富さなどあらゆる面で圧倒的に良い。私は自宅に多種多様の調理器具なんてかさばるものは置かない方針でもあるので、これはものすごく理にかなっていると考えている。

余裕ができたら、好物の回鍋肉を作れるようになっても良いかもしれないが、少し保留しておこう。

【レアチーズケーキ】

では、デザートについてはどうだろうか?

冒頭に述べたように、私はこれまで、ケーキにそこそこの金額を投じてきた。甘いスイーツが大好きで、毎週一回以上はケーキを食べないと気が済まない。

デザートとしてフルーツを食べることも多いが、フルーツもケーキと同程度の金額が掛かる贅沢品である。デザートの半分をフルーツ、半分をケーキなどのお菓子とする生活を考えたとき、ケーキなどのお菓子を自作できるようになれば、最も手軽にコストカットが図れるのではないだろうか?

何をキッカケに思い立ったのかもう覚えていないが、思い立ってTikTokをダウンロードし、何気なく動画を見て、人間のドアップを見るのに疲れてきた時、それを発見した。

美味しそうなレアチーズケーキを少ない調理器具と材料で作成する動画(URL1…YouTube ver.)。これを作りたい!と強く思った。

【悪戦苦闘中】

しかし、このレアチーズケーキ、料理初心者にはゼラチンの扱いが激ムズの大変ハードルが高いものであった。

1日悪戦苦闘した結果、得られた成果品はヨーグルトとクリームチーズを混ぜてカッチカチに固めたものを、ふやけたビスケットと共に食す謎の食品。

私の意外とまともな舌をもって評価するなら「食べる価値なし」。

クリームチーズをビスケットに乗せて食べると美味しいことと、ヨーグルトにクリームチーズを混ぜると美味しいことは分かった。ポジティブに考えれば、美味しいお菓子の食べ合わせを知ったというところだろうか?

さて、私は材料費800円と楽しい実験で潰れてしまった1日とまずいものを食べてしまった悲しみという負債を、損切りすべきだろうか?

それとも、材料費と時間を更に投資してレアチーズケーキの完成までひた走るべきだろうか?

(つづく?)

執筆者 | 21/06/07 (月) | コラム


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