OBSとPROGRESSと学園祭と僕

執筆者 | 21/08/25 (水) | コラム

20年5月入会のとしゆき田中(通称 TOSSHI)です。
学園祭の熱狂から一夜あけた23日のHR、あっちゃんの学園祭についてのお話をうけ、OBSについてのコラムを書きたくなりました。「OBSとは何か」「PROGRESSTVとOBS」「OBSと僕」「学園祭とOBS配信者」の4篇の内容なります。

【OBSとは何か】
OBSとは「Open Broadcasting Software」の略でOBSstudioとも呼ばれるフリーソフトです。無料で使えます。WindowsにもMACにも対応していますが、MACだと音声設定が少し難しくなります(僕はわかりません)

OBSの主な機能は二つ、
①キャンバス画面のデザイン機能
②配信スタジオ機能
この二つが統合されたソフトです。

①キャンバス画面
配信のデザイン機能ではテキストや画像をキャンバス画面に直感的に配置することができます。またキャプチャー機能で、例えばZOOM画面に表示されているメンバーや、資料を映すことができます。さらにZOOMの背景を緑一色にしてもうらことで、クロマキーというフィルタをかて背景と合成することができます。皆さんがPROGRESSTVで見かけるOBS配信の画面はこのようにできています。

OBSで作った映像をZOOMに出力することもできます。ZOOMのビデオ設定で「OBS VIRTUAL CAMERA」を設定し、OBSで仮想カメラの開始ボタンを押せばOBSのキャンバス画面をZOOMに出力できます。

②配信スタジオ機能
PROGRESSTVではFACEBOOKLiveが使われますが、youtubelive、Twichiなどに出力することができます。またメディアファイルとして音声、動画ファイルから音声を出力することがでいます。シーンを切り替えることで複数のキャンバス画面やメディアファイルを入れ替えて出力することができます。

皆さんが配信でみる、サムネイル画面から、配信メイン画面、そしてムービー等と画面を切り替えて出力するにはOBSを使うと便利です。

OBS配信をする為に必要になるものとしてですね。映像をキャプチャーすることになるのでグラフィックユニットを搭載したパソコン、「ゲーミングパソコン」であれば大丈夫でしょう。回線速度は光回線であることは必須とは思います。アップロード10m~30m/sの回線速度は確保する必要があります。メモリーについては8GでもOBS配信は可能ですが、推奨としては16G欲しいと思います。また作業視野を確保する為の2台目のモニターがあった方がいいなと思います。推奨はノートパソコンよりはデスクトップパソコンになりますね。推奨スペックはこれだけのスペックならあらゆる配信に対応できるという意味での推奨で8GメモリのノートPCでもOBS配信は可能ではあります。

【PROGRESSTVとOBS】
20年4月に動画配信室がPROGRESSTVになったと聞いています。この4月の内に、23日のHRでも名前のあがった飯牟礼隆弘さんが「語らい酒場」という配信でOBSを使って酒場の背景と出演ZOOMの合成をされていました。また田口唯人さんはYoutubedeでOBSの使い方の解説動画をあげています。二方とも学園祭では激論プログレスをご一緒させてもらったメンバーですね。

僕は翌5月の入会とですが、OBS配信を始めたのは9月となります。入会し一週間たたないうちにウォルクスクラス(当時の名称はスリザリン)のクラス配信の企画チーム募集に手をあげて
「スリリングスリザリン」というクラス特番に参加しました。これの1~2回目の配信OBSされたのが飯牟礼隆弘さんでした。TV配信とはこんないにも面白いものかと、可能性に感銘して自分もOBS配信をできるようになりたいと思ったものです。

6月にも2回この特番はありますすが、その1回目の配信OBSを担当されたのがササタニヤスヒコさんです。6月2回目の配信のOBSを担当されたのは後で紹介する妹尾百合子さんです。ササタニヤスヒコさんは5月に新しいPCを入手されその性能テスト的な配信をやっていましたが、持ち前の鋭いトークと企画力でメンバーを引き立てる面白い配信をいくつも配信していました。ササタニヤスヒコさん8月にthearに「OBS完全攻略」というムービーを出しており、僕もこの動画で勉強してOBSを始めました。

24時間TVが最初に行われたの昨年の6月下旬になります。飯牟礼隆弘さんはこの企画の発起人でもあります。ちなみに僕はウォルクスクラス(当時スリザリン)のクラス番組でMCをさせて貰いました。24時間TVから7月頃にかけて、今も活躍されている方々がOBS配信を始めるようになっていったと思います。

「OBSと僕~Tosshi OBS Survice~」
僕がOBSを始めたのは9月になります。7月に注文した新しいPCが8月に到着しました。7月から十数回の自己紹介の延長のような個人配信をしていましたが、これはタブレット端末からの配信でした。

20年10月に開催となる学園祭に向けて、飲食部門のチームグルメに参加して、
そこで企画されたオンライン料理講座です。これはZOOMで料理講座をするというものでしたが、これの講師とその手元、それと司会のメンバーがそれぞれZOOMに入っているのを一つの画面に纏める為にOBSを使用しました。これが9月下旬から学園祭直前まで、ほぼ毎日ありました。それでOBSの使用になれていきました。

僕はOBSを始めたいと思う方にはZOOMへの出力から慣れていくことをおすすめします。映像をつくってゆく感覚は、お絵かき帳かレゴブロックに近いかもしれません。楽しいものです。加えて、OBSを操作する人にとって鬼門となる音声トラブルについてはこの段階では悩む必要がないからです。

学園祭のあと、武井風子さんと橋本暢子さん鈴木喜代美さん企画の「本日もお慕い申し上げます」という配信のOBSをすることになりました。メンバーの素敵なところを紹介する対談番組だったのですが、BGMで盛り上げたり、演出アイデアを実現するのは楽しかったです。

同じ頃、学んだことのアウトプットも兼ねてクラスで僕よりも先にOBSを始めていた妹尾百合子さん(学園祭のXENO決勝で死神モルスのコスプレをしていた彼女です。)とウォルクス勉強会でOBS勉強会を行いました。今もアーカイブ残っていると思います。

21年になるとOBS配信を頼まれるようになりました。2月には武原なつみさんのコンサート応援配信、3月にはNOOMイベントの告知配信をしていきました。下手ダンス部発のアイドルユニット「ジャギ」の配信や、サルサ同好会の活動でも配信担当をしました。こうしたことはメンバーとの親睦を深めるとてもいい機会になったと思います。

その間にも、映像制作ソフトに手を出してのアニメーションするロゴや、エフェクトの作成。フリーフォントをインストールして使えるフォントを増やしたり、OBSの素材やシーンをアニメーションできるプラグイン(拡張機能)を導入して技術向上も図っていました。

中川あゆみさんがされていた配信「OBS見せてください」に呼ばれたり、5月に動画編集の勉強のついでに「Tosshi OBS Survice」のアイキャッチムービーを作った頃にはOBS職人と評価してもらえるようになっていて、ならば期待には応えたいと自覚が出てきたようにと思います。

6月の「PGフリマ」ではオークション現場からの配信ということで、デスクトップPCを車に積んで運び、イベント現地からの配信という貴重な体験をさせて貰いました。「配信終了です。」と宣言した瞬間、会場の皆さんから大きな拍手を頂いたことは配信スタッフとして忘れえない感動でした。またこのPGフリマ企画の中心に飯牟礼隆弘さんがいました。まだ自分で配信もしたことがない頃「スリリングスリザリン」で大変お世話になったので、OBS配信スタッフとして恩返しができることは本懐でした。

【学園祭とOBS配信者】
HRで学園祭24時間TVの話が出た時、自分のPROGRESSの活動を俯瞰して、やりたいことはOBS配信を請け負うことによる交流と考えていました。実行委員会のFACEBOOKでOBS配信技術者募集のスレッドが立った時ここに手を挙げました。

21年学園祭つながりでは2回の公式告知配信と、20日のAMRAチームのムービーお披露目配信、当日は3件のOBS配信と、つながりライブZOOM観覧で配信画面キャプチャーを担当しました。

22日01時の激論プログレス
22日11時の学園祭ドラマ
22日15時半の心理学部~リアル脱出配信~

AMIRAの手塚愛さんは「スリリングスリザリン」の企画チームで一緒だったので、
OBS依頼の声をかけてもらい、また一緒に配信をやれることをとても嬉しく思いました。ベリーダンスも大変すばらしかったですし、そもそも4人の美女との配信というのは完全にご褒美でした。

「激論プログレス」は前述の飯牟礼隆弘さんを中心とした企画でした。これは確か20年5月に配信された番組のリバイバルなんです。背景やBGM、進行もほぼ当時のままなんですが、当時からこのクオリティーだったということです。僕が手を加えたことと言えばテーマやテロップの表示にトランジションで動きを加えたくらいなものです。内容については、方向性こそ打ち合わせはありましがた、驚くべべきことにあの内容はぶっつけアドリブでした。パネリストとして参加した皆さんの頭の回転には舌をまくばかりでした。真面目な顔で議論しながら次第にズレたことを真面目な顔で言い出す様子にマイクオフなのをいいことに僕も大笑いしていました。

学園祭ドラマは難しいOBSでした。現場の3カメラと通信画面の2名がZOOOMに入り、マルチウィンドというスイッチャー機能を併用しながら計11のシーンを、カットインとフェードインを使い分け、時にはロゴを残したままの暗転したり、サウンドエフェクトの操作、BGMの切り替えを「芝居の進行にあわせて行う」という内容でした。OBSを触ったことがない方には何のことかわからないかもしれませんし、OBS配信をしたことある方にとってはとんでもないことをやってたとわかるかもしれません。

目崎祐也さんの芝居への情熱と、「このOBSは田中さんじゃないとできない」という言葉にほだされ、OBSのシーン構成とシーン切り替え練習と操作に詰まる所があればシーンの修正を繰り返して本番に臨みました。
目崎祐也さんも日頃の芝居道場の配信ではOBSを使っているので、台本や素材などOBS対応のものを用意してくれていて十分だと思いました。最初の音声トラブルについてはOBS担当者としては悔しい所ですが、期せずしてTAKE2となったて皆さん肝が据わったのか演技が迫力あるものとなり、結果的に素晴らしいドラマになったと感無量でした。

心理学部のリアル脱出配信は、心理学・脳トレ的な課題をクリアしてしてゆく冒険的な世界観の配信ストーリーであり僕はこういうの大好きでした。ならばとシーンを変えるたびにBGMが変わり盛り上がってゆく演出を取り入れたり、ホラーテイストのキャラ設定の部分は色補正で透けている状態にしたりと画面作りを楽しみました。タイマー表示などの要望を頂いて、新たにその為のテクニックを取り入れて対応しました。新たに覚えたスキルはOBSマニア同好会などでアウトプットしてシェアいきたいと思います。
挿入することになった音楽素材がOBSとの相性が悪いファイル(アイコン付きのファイル)て使えないファイルもありましたが、動画編集ソフトでレンダリングしなおして使用可能にするといったことも裏側ではしていました。

どれも最高に思い出深い配信となりました。また視聴する方でもデザイン性のいい、すっきりとした、あるいはカッコイイOBSや、技術的な工夫を取り入れたOBS配信には目を奪われ、そして勉強させてもらいました。自分の高みを目指したい分野で人の優れた技を目の当たりにする事はとても楽しいですね。

最後に。
学園祭で24時間TVをやるということで、では必ずOBSがつかえる人が何人も必要になるなと思いました。ならばOBS配信で、やりたい企画がある人を応援したいというという気持ちで学園祭にコミットしていました。

そのため、学園祭本編には僕は顔は出していません。ですが、いたるところで「学園祭がんばって」とも「OBSお疲れ様」と声をかけてもらいました。

OBSとは、その配信の為に積み重ねてきた苦労や思い背負っての本番で、その配信の命運を預かる役割になります。配信にかける思いと、みてくれる人を「つなげる」役割でもあり、応援するつもりでも誰よりも応援される役回りでもあるのだなと知りました。
関わった全ての配信の関係者と、全ての応援に、ありがとうと言いたいと思います。

そして、今後は企画を考えて、更に進化したOBSを使った新しい何かをPROGRESSの皆さんにお見せすることができるのもそう遠くない先であるように思っています。

去年の24時間TVも学園祭も感動しました。
ですが、今年の学園祭は燃え尽きました。
エンディングに入り、あっちゃんの言葉とエンディングムービーが流れた時、心の汗が流れるのを、隠すすべも、止めるすべも、 理由も、僕にはありませんでした。

執筆者 | 21/08/25 (水) | コラム


292 ビュー
38いいね!
読み込み中...