※サムネは竹内睦さんのご厚意で使わせていただきました
2020.1入会 フラーシア所属の寺岡佳代です。
最近、PGから離れ気味で、仕事と家事と自分の趣味などに勤しんでおりました
ART STORYのことはTwitterでチラ見したり、theaterに何か(メンバーインタビューでした)が上がってるなって思うくらいの知識しかありませんでした?
私が主に活動しているお弁当部の中にもART STORYのメンバーが何人かいて「theaterに上がったので見てみて」とおすすめされ、なにげなく見に行くことに
軽い気持ちで見に行ったら、なんと!1時間弱の超大作!
「これは…見るのに体力いるかもなぁ…」とやや後ろ向きの姿勢で見始めました(企画や参加している方、スタッフのみなさんごめんなさい?)
ゆらゆらと揺れる『ART STORY』のロゴが映し出され、まゆさんの声が流れ始めた瞬間…引き込まれました
美しいビーチから一転、海の底へ
2人の姿は見えないけれど、『お姉さん』と『少年?精霊?』のナビゲートで広がる海の底のARTの世界
有村綾さん『再会』
悲しいエピソードだけど、人魚を見上げる彼を見つめながら近づいていく彼女の表情は何だか幸せそう。「忘れたくない大切な恋」か…私にもあるなぁ。私の場合は成就しないまま終わったけど…
Lintwoさん『aquarium』
ずっと眺めていられる
ゆったりと泳ぐジンベイザメや魚の群れ
そこに映る主人公らしき女性が揺蕩う水の中に同化しているような不思議な感覚
ツツミカズユキさん『海辺と花束と目線の先』
海辺のガケに立つ女性が実は幽霊だなんて…
表情は物憂げで少し寂しげで、でも何だか凛としている感じもあって…
この人が見ているものって何なのかなぁ?
この花は誰のためのもの?自分のため?それとも現世に残してきた誰かのため?
想像してみると彼女に会ってみたくなりました
木谷卓哉さん『夢を見ていた女性』
結果的には80代の女性の話を否定することになっちゃうんだけど、相手を傷つけることなく、やんわりと「違ってるよ」と伝えるために使われた「夢でも見ていたんじゃないですか?」には優しさが込められているんだなぁ
きーたくの文章はとても優しい
牧さん『吉祥花文字ー夏ー』『ー墨書ー』
牧さんの花文字はPGではお馴染みですよね。
『夏』の方はカラフルでお魚や花火で描かれていて(表現合ってるかな)こんな暑中見舞いをもらえたら暑い夏でも元気に過ごせそう
『墨書』は墨の濃淡だけで描かれているのに華やかで、それでいて落ち着いていて、とても大人っぽい
私の好みは墨書かなぁ?
むろたにあやこさん『抜けなくなったパグ』
これは手放しにかわいい?
唐草模様のほっかむりがもう絶妙❣️
正装って何よ〜とか思いつつ、自然に笑みが溢れちゃう。
あーもう!これ欲しい〜バッグとかから覗かせておきたい❣️
『お姉さん』と『少年』が作品を見ていくたびに少しずつ姿を現すアトランティスの街並み
海の底に長い間眠っていたから藻とかで覆われているんだけど、そこがまた『忘れられた都市』って感じで悲しげで…
これって末永さんの作品なのかしら…☺️
トマ子さん『旅』
私は『大草原の小さな家』みたいな風景が思い浮かんだなぁ
みんながどんな風景を思い描いたか聞いてみたいなぁ
もっちーさん『Scent of my hometown』
私は昭和の地元の夕方の風景とどこかの家の夕飯のお醤油の香りを感じた
懐かしくて涙がこぼれた…?
木谷卓哉さん『七色の卵をもらう不思議な夢』
「人生どう転がってもそれなりに生きられる」
そうかもしれないね…「あの時、ここに進学していたら」「あの時、就職氷河期じゃなかったら」「あの時、あの人と結ばれていたら」そんなこと考えることあるけど、それならそれでなんとか生きていたんだろうなぁ
最後の運転手の行動が気になる?「今世」っ何?前にもそんなことあったの?あなたは誰?ってね
緒方美音子さん『How Deep Is My Dream』
海の中から見上げる光。その光までの距離が聴くたびに違う感じがするのは、その時の自分の心の持ちようなのかな?
キラキラした水面は感じられるけど、そこに手が届くには少し頑張らないとって思った私はもしかしたら少し落ち込んでいるのかも…?
junnsei さん『All Blue』
『大いなる海』全てを生み出す母なる海はまた全てを飲み込むものでもあるか…
アップテンポなんだけど、少し寂しく感じる音があるのはそのせい?
「海の魅力を感じる」か…私は海には少しおそれを感じる…
悩みを打ち明ける『お姉さん』。それに対してどこか芯をくっていて、どこか意味深な受け答えをする『少年』…
Nakajima Toshikazuさん『漂流』
この浜辺はよく見る感じ。悲しいけど…
オープニングで映った砂浜が夢の世界のような気がする…
自然分解されるのに缶よりペットボトルや釣り糸の方が長い年月かかるなんて知らなかった…魚がプラスチックを飲み込んでしまうことが取り沙汰されてるけど釣り糸のことを想像したことある人、少ないと思う…
Shihoさん 『マンダラ画』
私は青い方の『Stargazing』が好み?
青い地球のような感じもするし、夜空の星の輝きの感じもする。キラキラしているけど見てると落ち着く…
『Sunny』の方は元気が欲しい時にいいね?
久松美由樹さん『White Devil』
「白い悪魔の三兄弟」って健康の授業であったね
シニカルなタイトルだなって思ったけど、みんな好きだし、無いと困るしね
天候とか自然環境に左右される農業はホントに過酷だと思う
その大変な労働(って言っていいのかな?)の結果、育った作物をいただくことの感謝は忘れちゃダメよね
まえだみなとさん『溺れる』
どうしようもなく不安な感じがした
ずっと入ってる「シャカシャカ」って音が時計の針の音のような気がして、時間に追われているような…?
息苦しくなるような慌ただしさを感じたけど、不思議と何度も聴きたくなる曲
齋藤智成さん『僕のせんすい』
「だんだん明けてく視界に酩酊して行き先がわからなくなるな」
アーティストのことを歌った歌だって言ってたけど、普段でもこういうことあるね。仕事や結婚生活に慣れてきたら逆に何していいかわからなくなる時。最初のうちは無我夢中でもがいていたけど、その時間が過ぎて、凪いだ時、自分がやるべきことを見失ってしまうみたいなね…
サガンチアキさん『オフィーリアとロベルト』
オフィーリアは悲しい顔してる…口元は何だか歌っているような…悲しい歌ばかり歌ってたのかな…
シューマンの曲が分からなくて調べてみたら結構知ってる曲あった。シューマンがオフィーリアのために書く曲ってどんな感じだろう?悲しすぎず、でも明るすぎず、きっと美声であっただろう彼女の声を生かせる曲かな?聴いてみたいな
折川朋子さん『海色の物語』
言いたいことが全ては伝えられない大人の恋…
「許さなくても自分のことを覚えていて欲しい」それでも忘れられてしまうなら「美しい過去のまま」忘れていって欲しい…
美化されて覚えている過去はあるけど…私は憎まれ続けるなら、美しい過去のまま忘れられたい…
Michieさん『Nothing In Return 』
母の愛は無償の愛だと言うけど、母だって無償の愛を注げないくらい疲れている時も辛い時もある…むしろ無償の愛を注いでくれるのは子どもの方かもね…無邪気なようでいて、子どもは意外と大人を見ているし、それに応えようとする…
「今度は抱きしめてくれるよね」ぎゅっとしてあげられなくてごめんね
サガンチアキさん『Human』
「枯れていくのも含めて人生」か…若い時は気づかない感覚よね。若い時の自分は30代40代になったらおばさんで結婚しちゃったりして落ち着いちゃって、もう人生終わっちゃってるよねくらいに思ってた。
でも実際は30代40代になっても人生は終わってなくて、46歳でPGに入って、そこからまた新たな人生始まった感じするもんなぁ…
いちかさん『私は既に狂っている』
上がった口角、目は隠れているけど、どこか自信に満ちた表情、胸を張って上を向いて歩く姿には清々しさを感じる
「他と違う価値観や自分自身を受け入れる」ことが出来れば、自分のことをもっと好きになれるか…
自分に自信が無くて、人より優れているところなんて全然わからなくて、平々凡々と生きている自分が好きではなくて…。でもPGで色々な人に出会って「こんな自分でもいいんだ」と思ってから少し自分を好きになれた…
Junkさん『つゆ』
わかるわかる。抽象画の見方ってよくわからないよね
この絵はなんか痛そう…って思った。線状のものは針やトゲなどとげとげしているものを表しているように見えるし…
白い粒々は乱れた足跡?
背景の緑は決して暗い色では無いし、暖色も使われているのに明るさを感じられないのは私の心のせいなのかな?
畔上昭仁さん『青い闇』
これは本当にムリ?息が苦しくなって、見ているこっちが窒息しそう…
独自の呼吸法とかヨガとか瞑想とか…心を無にしないといけないけど「無になろう」と思うことが無じゃない状態だからという話をテレビで見た記憶がある。その境地になることはおそらく無いだろうなぁ…
『滴と白片は時のように』
雨が雪に変わる。雨音がふと消えて「ん?雨止んだ?」と思ったら雪になってた。
あの雪の日の静けさって何だろうね。全ての音を吸い込んでしまうような…ちょっと怖さを感じるような静けさ…
白い薄片は言づてを運んでくるのかな?雨よりは何かをもたらしてくれそう…あの静けさの中なら声にならない声も聴こえるのかな…
Chikaさん『思い出と名づけるほどのことは何もない記憶のかけら』
思い出ですらない記憶…他の人から見たら何でもないことだけど何だか忘れられないことってあるよね
そんな記憶を短歌という限られた文字数で表すのって難しい。
この2つの歌はその短さの中ででも情景がちゃんと浮かぶ…これってすごくない?
Aikaさん『海の底を歩けば』
雲の隙間から太陽の光が差すのを『angel rudder』っていうじゃない。海面から降り注ぐ光は何ていうのかしらね?
この歌はその光を感じた。教会で聴くような荘厳な感じ…でも海面から柔らかな光がふわっと広がっていくような…焦ったりささくれた心が温かくなるような感じ…
気がついたら鼻歌でふんふんってしてた
岩田隆彦さん『art effects』
宇宙は遠い存在。でも私たちも宇宙の一部…
私たちの心の中も宇宙みたいにわからないことだらけ…
それでもこの伸ばされた指のように誰かと繋がりたいか…
『お姉さん』の心を的確に言い表していた少年との別れ…
なぜかその時だけ噛み合わない会話…
少年は誰なの?アトランティスの住人?たった1人でずーっと海の底にいたの?
最後まで見て、なお浮かび上がる疑問…
それを解き明かそうとするのは無粋か…
終始、美しい映像と井谷さんの脚本の優しさ、海を思わせる穏やかな曲の調べ…
全てが美しく、穏やかで、時に悲しく、時に明るく、母なる海の世界に身を委ねている時間はなにものにも変えられない至福の時でした
これは私の個人的な感想と想い出が混じり合っています。
見た人それぞれが色々なことを想うのかなぁと勝手に想像して、ふっと笑顔になっている私がいました
Artist のみなさん、Staffのみなさん、ありがとうございました?