みなさんこんにちは、三枝瑞恵(Mimi)です。
前回のコラムだけではジョジョの魅力を少ししかお伝えできなかったので、数ある魅力をぎゅっとまとめてみようと思います。
ポイント①絵柄
よく言われる、「ジョジョの絵って苦手なんだよねぇ~」なんですが、最初は抵抗感があると思います。
これは、現代の細い線の画風に慣れすぎているから起こる現象かと思われます。
逆に言うとそれを乗り越えるともう、「この絵でないとジョジョではない!!」となります。
絵柄が苦手な人はまずこちらの小山健先生の漫画を見てみましょう。
ポイント②スタンド
当時革命的であった、「能力の可視化」をしたのが「スタンド」(3部以降登場する特殊能力)でした。
今でこそ、「HUNTERxHUNTER」のような念能力、「呪術廻戦」に出てくる呪術といったものが、当たり前に受け入れられている世の中ですが、具体的にビジュアルに落とし込んだ初めての人が荒木先生だったのです。
そして、「パワーのインフレ」と呼ばれる、「より力が強い者が勝つ」という方程式で、どんどん強い敵が出てくるシステムに頭打ちを感じ、
「より強いものが勝つわけではない」をやり始めたのが4部以降です。
例えば今日のHRであった、「エニグマ戦」。
スタンドを操る本体なんて承太郎さん(3部の主人公で最も強いと言われる1人)のワンパンでやられそうなものですが、力自体が強くなくても頭脳戦や心理戦を駆使すれば勝てるを表現されています。
そしてよくあるのが、「こんなのどうやって勝てるんだよ?」と、もう敵が強すぎて結末が読めないという展開です。こちらの予想を遥かに上回る結末が待っていることも面白みの一つです。
ポイント③台詞
ジョジョと言えばそう、その独特な台詞回しが有名です。とにかく、わけもないけど言いたくなる。そういうセリフがたくさんあります。
例えば、
「震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!」
と語呂を踏んだり…
「さすがディオ!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!」
小さいッが入ってたり…
「メメタァ」
そんな音聞いたことねーよ!ってな擬音が入っていたり…
ポイント④魅力的な悪役がたくさん
愛される悪役と言えば…誰を思い浮かべますか?
『ドラゴンボール』のフリーザ?
『NARUTO』のうちはマダラ?
『HUNTERxHUNTER』のメルエム?
こうして単体としてはいるものの、彼らは主役級のキャラですよね。ジョジョには愛すべき・愛される悪役、(そしてこう言っちゃあなんだが)雑魚キャラもたくさんいます。例えば前述のエニグマの本体「宮本輝之輔」もそうです。
こうした敵のバックグラウンドや考え方、哲学に深く踏み込んで描写しているのがジョジョなのです。それゆえ、味方チームよりも敵チームのほうが好きという層が一定数います。
小ネタ
ここからは漫画より活字派、ジョジョはあんまり興味ないかも…というそんなあなたへオススメしたい本があります。
①荒木先生のルーツとも言えるサスペンス
『荒木飛呂彦の超偏愛!映画の掟』
ジョジョは別に興味ないけど、サスペンス映画は好きなんだよねぇ~そういう映画論には興味あるなあ~という方にオススメの一冊です。
②ジョジョはサスペンスとホラーでできている!
『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』
「人間には光と闇どっちも持っててどっちも持ってるからいいんだよね」というベースがあり、その闇の部分を濃くすることで光を強調するという手法をジョジョでは取っていると思います。
そうした荒木先生のベースとなるホラー映画について映画論が語られています。
こちらも映画論に興味がある方へオススメです。
③すべての職人に読んでほしい
『荒木飛呂彦の漫画術』
荒木先生がどのようにして漫画を描かれていているのか…「マジシャンによる種明かしするようなもの」が書かれています。
別に漫画は普段読まないし、漫画家がどうやって描いてるかなんて知ったこっちゃあねーッ!という方にも、
「センスは知識」に裏打ちされる荒木先生の途方もない努力が明かされています。その職人としての仕事への姿勢を敬愛してやまないです。
終わりに
まだまだ語り足りないのですが、前回のコラムも長いと言われたので今日はこの辺にしておきます。
ふう まったく やれやれだぜ…