熱と美しさ【長い自己紹介】

執筆者 | 22/01/19 (水) | コラム

2020年入会の穴沢聖子です。

普段あまり中・長文は書きませんが、今日のHRで中田さんより熱量についてのトークがあったので、なんとなく思いついたことを一気に書いてみました。

段落もしっかり分けられず幼い文章となりますが、結果的に私の自己紹介のようなものになりました。ご興味がある方はどうぞお読みいただければ嬉しいです。


今日のHRで、中田さんが人の熱量について触れていた。私も普段、人から出てくるエネルギーは気づく。高いか低いか、幸せそうか不幸せそうか。溢れているのか、求めているのか。自分の状態は一番わかりにくいが、自分が今どうなのかも観察するようにしている。

魂から湧き上がるものに沿って(それは、欲かもしれない)生きる姿。その姿を見て美しいと思うと中田さんは言った。私も人を見て美しいと思う時は大体そういう時だ。藤森さんの美女との戯れへの欲。それがキャラなのかほんとうなのかを伝えるのが、熱量なのだろう。

はて、今の私は美しいだろうか、と思った。

そうして2019年の会社員の頃の写真を見てみた。

いくつかあったが、これにした。せっかくだから一番映りが悪いものにしてみた。目が虚なのがわかるだろうか。この日は社外の人も呼んでの会社のイベントだったので酒は手にしているが、たいして飲んでいなくてこの顔だ。右は永野Pに撮ってもらった写真だ。3年の月日が経っている。

この時代、私は会社員でコンサル営業マンだったが、いつも爪はマニキュアで綺麗にして、人に会うので身なりもそれなりにきっちりしていた。と言っても外資で自由な社風だったので、それなりに、ラフにしていた。

体型も今と変わらないが、正直、この頃は疲れていた。今よりも高い基礎化粧品を使っていたが、肌もかさついていた。夜も海外とのミーティングで眠れず、食べるものにも気を払わず、自分をいたわっていなかったように思う。人に会うたびに、「痩せたね」と言われていた。体重は減っていない。やつれていた。

しかしこの時代、私は社外の人によく言われていた。穴沢さんのプレゼンやワークショップのファシリテーションにはいつも熱がある、と。社内でも、何か話すなら聖子にやらせておけ、という感じだった。

 

ちなみに紹介すると、私の以前の職場はオフィス家具のメーカーだ。椅子やデスクやパーテーションを作っているアメリカの会社。今の時代は家具に差別化する付加価値をつけなければ売れない。「Unlock Human Promise(人間の可能性を引き出す)」ことをミッションにしているその会社は、人にとって最適な場所を提供することによって人の可能性を引き出すぞ、と誓う会社。人間中心にさまざまな研究するリサーチ機能が長けており、デザインファームIDEOから手法も伝授され、顧客の職場環境のコンサルをし、その結果としてオフィスの什器を購入してもらうのだ。

私は営業で、いわば達成すべき数字を持ち、家具を売らなければならなかった。そして手法として、お客さんに対してコンサルもするのだ。どの家具にしましょうか、じゃない。彼らがどんな会社にしたいかを知るところから始まりオフィスをデザインするのだ。家具屋がそんなこともしなければ家具なんか売れない。しかし私にはこのコンサルのパートが特にしっくりきていた。

社長を含むリーダーシップへのインタビュー、リーダー層へのワークショップ、ユーザー層へのワークショップ、レポート提出、デザイン調整、提案、やっと家具購入・納品、フォローアップ。こんな感じの流れで仕事は回っていく。顧客も約15社にフォーカスした。全て国内外のリーディングカンパニーで、入ってくる金額も大きい。

私はこの頃、ワークショップをすることがとにかく好きだった。正直、家具を売ることはどうでもよかった。人の本来持っている何かが出てくるのをみるのが好きなのだ。何人くらいのグループワークにするとみんなが話がしやすく、心を開くのか?どこでやるのがいいのか、物理的な目線の高さを合わせるには?納得するポイントはどこにしようか?定めた時間に、個人作業とグループ作業、アイデアの拡散と収束の時間を散りばめていく。緊張はするが、本番は自分のノリでなんとかなると信じられる。というより、自分さえノレれば、参加者もノると確信している。

この頃の自分は、常に熱量は高かったと思う。それなりに。

しかし入社から何年かして、私の中で、私の熱量をあげるのは「もうこれではない」と気付いた。それから2年ほどはその気持ちを放置していた。周りの人はほとんど気づかなかった。この会社のことは大好きだ。コンサルもやりがいがある。求められているのがわかる。チームにも上司にも恵まれた。だけど、結局は家具を大量に売らないといけないのだ。輸入ものだから納期もクオリティーも管理しなければならない。毎週聞かれる「今週いくら?」もう同じことはうんざりだ。私じゃなくてもできることだ。

もう違う、とわかってから、体調がひどく悪くなった。身体からのサインだ。仕事のことに支配されて眠れない。でもその仕事に本当はもう興味がないことを知っている。でもワークショップになると、底力というか、自分に火がつく。

そうして、8年勤めたその会社を2020年4月に辞めた。好きな会社だっただけに、居ながら次を見ることができなかったので、まずは辞めて自分を内観した。何がしたいんだろう。ほんとに”コンサルで問題解決”なのかな。

 

そうして見つけたのがきな粉への道だ。好きなものの可能性の探求だ。昔にきな粉を集めていた頃があり一度やめていたのだが、15年経った今もあそこまできな粉に詳しい人がいない。であれば、「きな粉の人」になってみるか。そう思ってYoutubeを訳もわからず始めた。

その後PGにも入会し、ライブ配信の経験を通してさらに気づきもあった。自分はライブ感があるものはやはり苦ではない。そして人との交流がやはり好きだし、得意な方だ。

 

今私がもつ結論は、自分の持ち物(表現、ファシリテーション、きな粉など)を通して、人の潜在的な可能性を引き出したい、つなぎたい、それが自分の火の玉であり、泥団子であり、熱量の源だ。やりたいことだとも思わない、ただやる、と中田さんが言っていた、それなのだと思う。多分、今私は少なくともあの頃よりは美しくなった。


こんなに長い文章を5年ぶりくらいに書きました。

最後が少し雑になってしまいましたが、こんな私ですが、何か助けになりそうなことがあれば、声をかけていただければと思います。

お読みいただいてどうもありがとうございました。

執筆者 | 22/01/19 (水) | コラム


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