【教養HR】キミに伝えたいお金の話~ファイヤーってなに~

執筆者 | 22/01/29 (土) | コラム

はじめに

  • 大事な事は、もらったお金をそのまま全部使うということではありません。1つは攻めの事業、つまり仕入れに使って、それで儲ける力、稼ぐ力をアップすること。もう1つは、それをコツコツ投資することで、10年後どうなるかを想像してみること。これを僕自身も考えていきたいし、子供にも伝えていきたい。そもそも商売するっていうこと自体をハードル高く考えてるから、そんなことないことを伝えたい。Amazonでやってもいいし、小さい飲食店作ってもいいし。こんなことができればすごく広がると思うんですよね。その上で、そこで儲かったお金を事業に再投資するだけでじゃなくて、投資にコツコツと積み上げることができればより良いかなと思うので、僕はまずS&P 500で説明してるけれど。米国の安定的なETFを、1銘柄でいいからコツコツと買って、配当金を得るっていう感覚を味わって欲しいなと思うんです」。
  • 2021年7月入会の成田です。1.20-22のHRで、中田さんが娘さんにお話しした「お金の話」。「活字にして整理して残したい」と思い、コラムとして掲載させていただいています(1,2日目の記事はリンクを添付しておきます。勝手ながら、中田さん=パパ、娘さん=キミ、と表記しています。サムネについては、末永浩さんの「切り取り」を購買部で購入、本人ご了承のうえ活用させて頂いています)。
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オススメのお金の分け方

パパ:お年玉をどう使うかを具体的に考えよう。まずは君のために銀行口座を作って管理するのがいいと思ってる。パパが預かって君の名前で口座を作って君がもらったお金を必ず入れるって言う風にはしたい。今欲しいものある?

キミ:うーーーん。

パパ:ないよね。そうそう。だって、必需品は、パパとママが買うよね。おもちゃが欲しいときには、誕生日とかクリスマスにもらえちゃうよね。じゃあ、お年玉もらって、何を買おうかとなったとき、欲しいか欲しくないかは別として、何かをひねり出していると思うのね。でもね。パパ、それあんまりオススメしない。余剰のお金の使い方について、オススメなのは3種類に分けること。

ひとつは投資。ひとつは仕入れ。最後に消費。この3つに分けるといいと思うんだ。3分の1にしてみよう。例えば10,000円お年玉を貰ったとして、3000円ずつの三分割にしてみよう。投資に3000円入れてみてほしい。そして3000円で何かを仕入れてそれを売ってみてほしい。そして投資と仕入ればっかりだと使う力がなくなるよね。だから、残りの3000円はなんか何でもいいから好きなもの買っていいと思う。

大事なのは10,000円あったら全部を好きなものに使うのではなく、そのうちの何%かを好きなものに使って、何%はビジネスのために使って、何%は投資のために使うって言う感覚を得てほしいと思ってる。

キミ:でも投資ってなくなる可能性あるんでしょう?なくなるかもしれないんだったら10,000円でおもちゃ買っちゃったほうがいいんじゃない?

パパ:わかる。すごいその気持ちわかる。当たるか当たらないかって言うと、もうギャンブルみたいに聞こえるよね。だから、今確実にある10,000円で何か買いたいって言う気持ちすごいわかる。大事なのは、投資とギャンブルは全然違うって言うこと。お金を増やすって言う時にギャンブルやろうって言う人がいるんだけど。パパは、はっきりいいたい。人生で1度もやってはいけないものの1つがギャンブルです。後は薬物とかいろいろあるけれども、お金に関して言うと、絶対にやってはいけないのがギャンブルです。

なぜか。ギャンブルというのは頭の良い人たちが、歴史と時間をかけて参加した人が「損」をするようにデザインされているんです。頭の良い人たちがよってたかって参加した人たちを損させるようにデザインしているのがこのギャンブルってやつなんです。

「株」のバリューセットってなんだろう

パパ:逆に、投資っていうのは頭の良い人たちが歴史と時間をかけて参加した人たちが「得」をするように作ったのが投資なんです。人類の英知をかけて損をさせるために作られたのがギャンブル。得をするために作られたのが投資なんだ。

なぜ得をするのか。パパが、折り紙代を出してあげるから儲かったら利益をくださいねっていったでしょ。そういうことを一つの会社単位でやるんです。成長する会社にお金を出すことによって、成長したら利益をくださいねって言うお金もらいの方が1番お金が入りやすいし時間を取らないからです。ただし、どの企業が伸びるか物物凄く難しい。

キミ:Appleとかがいいんじゃない。

パパ:確かにそう。Appleとかすごいよね。でも人気があって誰がどう見てもの伸びているって言う企業は逆に言うと株価は既に高いわけ。だから、今から大量の株を取得することができないし、参加したとしても伸びしろがあまりないかもしれないわけ。だからまだ誰も知らないイケてる企業にお金を入れることで非常にメリットが上がるわけなんだけれども、まだ誰も知らないイケてる企業を見つけることってすごい難しいよね。

どのお笑い芸人が売れるかとか、どのアイドルが売れるとか、見つけるのってすごい難しい。そんな中で頭の良い人たちが考えたのがイケてる企業の株を集めたバリューセットを作ったんだ。マクドナルドにいったら、大体ハンバーガーとコーラとポテトと頼むでしょう。他にも、ハンバーガーとオレンジジュースとポテトとかナゲットとかってあるでしょう。

絶対買うって言う組み合わせってセット販売している。それは、イケてるアメリカの500社っていうの集めたS&P 500って言う指数が連動する株って言うのあるんだけど。500社をぎゅっと集めてそれをちょっとずつ買いましょうって言う株があるわけ。それはものすごく安定している。

キミ:そうなの?でも下がることってあるんでしょ?

パパ:そう、下がることもある。その疑い方すごくいいと思う。このグラフを見て欲しい。これがS&P 500が歩んできた150年の歴史。確かに大幅に下がっている時とか、大恐慌の時とか、地球全体がもうやばいじゃないとなった時も3、4度経験してる。にもかかわらず、この150年間を見てみよう。完全なる右肩上がりです。これはアメリカのトップ500社を集めたそういうパック商品だからです

キミ:なんでアメリカなの?日本じゃダメなの?

パパ:めちゃくちゃいいこと言うね!日本だとダメなんです。非常に悲しいこと言うようだけどもなんでだめかわかる?

キミ:日本は景気が良くないから?

パパ:その通り。これはアメリカの500社だから。アメリカは世界最強の経済大国なんです。その世界最強の経済大国をして、株式投資のルールがものすごく進化してるから。中国とかものすごい急成長してるけど、やっぱりアメリカへの投資が効率的に進化している。その上でこの150年間アメリカは負け知らずの経済成長を誇っているわけです。

日本はアジアの中では停滞している国だと言われてる位だから、そこのトップ500社を買うとアメリカのトップ500社を買うのでは全く訳が違うわけなんです。だからパック商品なら何でも良いって言うことではなくて、バック商品でもこれは良いパック商品だなっていうものが出てくるから、それを見極めて買うんだ。じゃあこれを買うとどれぐらいお金がもらえるでしょう。じゃあこれを買うとどれぐらいお金がもらえるでしょう。

例えば10,000円全部これに入れるとするよ。どれぐらいもらえるか。配当といって、ご褒美が大体6%~8%って言われてるんだよね。だからパパは簡略化して7%で話します。10,000円入れたらなんと1年で700円儲かります。

キミ:少なくない?

パパ:少ないんだよ。1年で700円だから、少ないよね。でも違うんだよ。減った先程のグラフをもう1もう一度見て欲しい。1万円入れたら、7%のご褒美がもらえるだけじゃなくて、その10,000円自体も膨らむんですね。

だから10,000円を入れといてその時は7%かもしれないけど、10,000円が少しずつ膨らむわけ。それで気づいたら何年か経ったら30,000円になってるかもしれないし、40,000円になってるかもしれない。なんてことがあるわけですよね。でそれで7%もらうとそのご褒美もちょっと増えているかもしれない。でも10,000円が3倍とかでも少ないかもしれない。でもそれを少しずつ買っていくわけよ。

ファイヤーってなに?

パパ:パパが何をしたいかわかる?君は18歳まで、10年間。あと10年後には、パパとママとお別れをしないといけないわけ。パパとママと違う場所に住むことになるわけ。だってそうでしょパパってパパのパパと一緒に住んでないよね。パパのママと一緒に住んでないよね。ママもそうだよね。パパとママは親と一緒に住んでない。君もそうなんだ。

10年後、君は世界中のどっかの大学に行くことになるかもしれない。もしかしたら、シンガポール国立大学に入るかもしれない。アメリカの大学に行くかもしれないし、イギリスの大学に行くかもしれない。東京の大学に行くかもしれない。少なくとも親元離れる可能性がすごく高いわけです。そんな時に、お金が入ってくる仕組みを整えているかどうかってがすごく大事。

大概の人はお小遣いをおもちゃに使います。お年玉でお金を使いまくります。だけど、18歳になって、一人暮らしをするってなったときに、お金を作る仕組みを全く知らないから、その時点で初めてアルバイトしないちゃって目覚める。だから大変なのよ。勉強もいけないし、アルバイトもしないといけない。忙しいよね。

君が18歳になったとき、どういう状態にパパが作りたいか。3分の1を投資することでコツコツと投資して、それで配当金をもらうって言う感覚をまずつかんでいただきたい。あとの3分の1で事業をやる。何か仕入れて何かを売ることで、投資に回すお金をさらに強化することをやりたい。

その上で限られたパーセンテージを消費しても、全然人生が楽しいんだっていうことを覚えて欲しい。そうするとどうなるか。10年後コツコツと投資したものが結構なまとまった額になってなるかもしれないだよ。

結構まとまった額で、アルバイトをしなくてもいいかもしれないし、したとしても、みんなが週4回入らないといけないところ週一回ないし週2回入ればいいだけでいいかもしれない。そういう状態に持っていってあげたい。働かなくていいってどういうことが、「ファイヤー」です。

キミ:ファイヤー?

パパ:ファイヤーって言ったら「火」だと思うだけど、違うんだ。。「FIRE」。頭文字をとって、「ファイナンシャル・インディペンデント・リタイヤ・アーリー」。これは経済的自立による、早期退職って言う言葉なんだ。

さっきお小遣いがもらえるって言ったよね。投資をしていると10,000円入れたら大体700円もらえるって言ったよね。そのもらえる額が増えるって言う話もしたよね。そのコツコツ投資する額を増やしていけばもらえるお小遣いも増えていくって言う話。はい、そこで生活費の話をしていこうね。一人暮らしを始めてから、大体どれぐらい月に必要だと思う?

キミ:家賃ってどれぐらいかかるかなぁ?

パパ:いい質問だ。まずはオーソドックスに家賃だよね、30,000円で住める部屋もあるけど。結構都心とかだと狭いよね。都会に住もうとしたらまぁ60,000円から100,000円位は必要なんじゃないかな。パパが多分一人暮らししを始めたのが、多分65000円とかの 5畳半とかの部屋だった。時期とか国によって相場が違うけど、60,000円から100,000円あったら、少なくともどこかの部屋に住める。治安とかも考えて80,000円としよう。

そこから、電気代、スマホ代、ガス代、水道代とかいろいろあって、多めに見積もって20,000円だとして、合計100,000円くらいインフラでかかる。その上で食費がかかるよね。一食500円位だとしてもだよ。牛丼食べようとかマックだと500円くらい。外食よりスーパーとかだと抑えられるけど、余裕を持って500円としたとして、3食で1500円。

30日だとして45,000円なのでちょっと多めに見て50,000円だとしよう。つまりインフラ100,000円、食費50,000円、合計150,000円あれば豊かに一人暮らしができるじゃない。学生だったら150,000円で豊かな一人暮らしが成立するんだとしたら、150,000円のご褒美がもらえる投資をしていたとしたら、働かなくていいんです。

キミ:働かなくてもいいの?そんな人いるの?

パパ:働かなくて良い人がこの世界には存在するんです。それは自分の生活費が不労所得によって賄われる人です。「ファイヤー」といって、働かなくてもよい人が世界にはいるということを、今日覚えたね。

そのためには投資を増やしていきたいと。そう思うよね。投資をしても、ちょっとだと意味がないから、10,000円全部おもちゃに使っちゃうって言う話と、10年後働かなくていいかもしれないと言う話だったら、どうする?働かなくてもいいって、ワクワクしない?

そうだよね。だとしたら、投資っていうものが、お年玉でちょっとずつ積み立てるだけじゃなくて、何かして儲けてみて、稼ぐ力をアップする。

キミ:でも私商売とか思い付かない。

パパ:わかるよ。でも昨日話したよね。ものを買ってそのまま得る事によって、利ざやを稼げるんだって話したでしょ。シンガポールと日本を行き来しなくても、Amazonとか、ネット販売とかで、きっとできるはずなんだよ。何だったら売れると思う?シンガポールで。

キミ:和風のもの?

パパ:今パパに寄せて喋ってると思うけども。茶器とかに関して、君はそんなに詳しくないじゃない。君が、そこそこ価値がわかって詳しくて売ったり買ったりするのが楽しいって言うものはその中に含まれてるといいと思うんだよね。なんだろうね。君が詳しくて。和風のもんだけど、さらに人気がないといけないよね。みんなが買ったり売ったりしそうだなって言う方がいいわけ。何かないかな?

キミ:鬼滅はどう

パパ:鬼滅、めちゃくちゃいいじゃん。鬼滅グッズ何かあるかもしれない。売れてるもんね。シンガポールの紀伊国屋書店行っても、鬼滅のコーナー大きかったよね。有りだ!。好きだもんね。調べよう。これがAmazonシンガポール、これがAmazonジャパン。何か気になるモノある?

キミ:このフィギアかわいい。

パパ:この等身がかわいいフィギュアいいよね。これがシンガポールだと結構高いね。255ドルって事は大体20,000円以上してるよね。これ、Amazonジャパンだといくらで売れてるか見てみよう。ほら同じのあった。見て。5000円で売ってるよ。こういうことなんだよ。アマゾンジャパンで5000円で売っているフィギュアを、Amazonシンガポールで20,000円で売っている。

しかも、この20,000円のほうの評価を見て。4つ星がついている上に、144の取引を行っているという事は、そこそこ売り買いしてるということだよ。そこそこ売り買いしている業者が、この人形を10,000円で売っているってことは、自信があるんだと思う。日本で5000円で売っていいる鬼滅グッズが、シンガポールで20,000円で売っていたとしたら、君のお年玉は一体何に使うべきだろう?

5000円でフィギュアを買って、それを20,000円で売ることができたらどうなる?もちろん送料とかあるからね。少なくとも、このサイトだけでわかる事は、同じ商品が全然違う値段で売れてるってことなんだ。そして、今のところこれを見る見る限り、15,000円送料分を差し引いたとしても数千円は利益が出る可能性がある、ということが見ただけでわかるよね。

キミ:ねぇパパ私はこれをいつからやれるの?

パパ:ちょっとパパ明日は授業だから。

キミ:じゃぁ明後日からやるよ。

パパ:ちょっと落ち着いてくれ(笑)。Amazonのサイトを作る、作らないとか、仕入れの送料がどのぐらいかかるとか。いろいろパパお手伝いするけれども。すごいやる気になってるのはわかった。

キミ:パパ、私、すぐにでもやりたい。

パパ:とりあえず寝よう。今日はおしまいだ

まとめ

大事な事は、もらったお金をそのまま全部使うということではありません。1つは攻めの事業、つまり仕入れに使って、それで儲ける力、稼ぐ力をアップすること。もう1つは、それをコツコツ投資することで、10年後どうなるかを想像してみること。これを僕自身も考えていきたいし、子供にも伝えていきたい。そもそも商売するっていうこと自体をハードル高く考えてるから、そんなことないことを伝えたい。Amazonでやってもいいし、小さい飲食店作ってもいいし。こんなことができればすごく広がると思うんですよね。その上で、そこで儲かったお金を事業に再投資するだけでじゃなくて、投資にコツコツと積み上げることができればより良いかなと思うので、僕はまずS&P 500で説明してるけれど。米国の安定的なETFを、1銘柄でいいからコツコツと買って、配当金を得るっていう感覚を味わって欲しいなと思うんです」

大事な事は、そのままもらったお金をそのまま全部使うということではないこと。1つは攻めの事業、つまり仕入れに使って、それで儲ける力、稼ぐ力をアップすること。もう一つはそれをコツコツ投資することで、10年後どうなってるかってことを想像してみようって言うこと。これをすごく僕自身も考えていきたいし、シンプルなんだけども子供にも伝えていきたい。そうやることで10年後、これぐらいのお金で仕入れに使ってとか、やったらすごい面白いじゃないですか

そもそも商売するっていうこと自体をハードル高く考えてるから、全く遠いって思ってると思うんだけどそんなことない。Amazonでやってもいいし、小さい飲食店作ってもいいし。こんなことができればすごく広がると思うんですよね。

その上で、そこで儲かったお金を事業に再投資するだけでじゃなくて、投資にコツコツと積み上げることができればより良いかなと思うので、僕はまずS&P 500で説明してるけれど。米国の安定的なETFを、1銘柄でいいからコツコツと買って、配当金を得るって言う感覚をキミに味わって欲しいなと思うんです。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者 | 22/01/29 (土) | コラム


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