progressとわたし

執筆者 | 22/11/17 (木) | コラムコンテスト

progressは人間社会の縮図である、と常々思う。
 
この集団での生活をとにかく楽しみたいと思う人間もいれば、集団の維持発展を担うために運営にコミットする人間もいる。
精神的にタフな人間もいれば、繊細な人間もいる。
 
こうした多様な性質や価値観を持った人間集団をまとめるために必要なのが「政治」という営みである。
私の感覚では、この「人間集団をまとめる」という意味での「政治」という仕事がこの世界で一番難しい仕事なのではないか、という気がしている。
progressにおいてその政治の役割を中心的に担っているのが、中田敦彦その人である。
 
私がここに来たきっかけは、最先端のコミュニティがどのように運営されているかを知り、学び取るためだった。
自身の地元の子育てコミュニティ活動の運営を8年ほど務める中で、人間集団をまとめる困難さを感じていたからである。
私は、毎朝のHRにおいて苦悩し葛藤する中田さんの姿を見て、政治とは、これだけ頭脳明晰で説明上手な人であっても難しい営みなのだ、ということを痛感した。
自身の意見や価値観と異なる立場に対しても真摯に向き合い、自身の中に無い要素でも積極的に理解しようと努め、その深い思考を持って人々に説明を尽くす中田さんの姿勢から大いに学び、吸収させていただいている。
 
大学院生である私の研究室の教授がよく言う。
「政治とは、人間社会における見えないインフラである。」
居心地の良い人間集団を維持発展させるためには、水道や電気などのインフラとはまた別に、政治の力による「文化」というインフラが必要になる。
しかしその成果は目に見えにくいから、その価値が人々に気づかれにくい側面がある。
 
「本当に大事なものは目に見えない。」
サン=テグジュペリ『星の王子さま』より
 
政治という困難な仕事に向き合いながら、人間集団の力を信じてprogressを改進し続ける中田さんに、敬意と愛を込めて。

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