少しひさびさのPublicでのコラムになります。
初めましての方もそうでない方も、こんにちは。
2020年8月にPROGRESSに入会しました、沖野遥です。
最近、脳科学者の茂木健一郎さんの、『脳が変わる生き方』(PHP文庫)という本を読んだのですが、その中に、面白いフレーズがありました。
それは、
“自分を質入れしない”
という言葉。
自分を質入れしないとは、
自分が何者かを決めてしまわない
ということだそうです。
例えば、自分は会社員だ、と決めてしまうと、会社員っぽいこと以外の何かをやるチャンスがあっても、やらなくなってしまう、と。
最近のホームルームで、中田さんがここ一年くらいのことを振り返っておられましたが、私もたまたま先日、前職の同僚と、去年はこんなことになるなんて思わなかったね、という話をしたところでした。
私のことをお話しすると、去年の今頃、つまり2020年の4月は、まだ普通の会社員でした。
転職後の会社で4年目を迎え少し経ったころ。
その前の年である2019年にも、いろいろなことがあり、このままここで今の仕事を続けていく、ということに、猛烈な違和感を感じながらも、うごうごと日々自分を説得しながら生きていました。
そこから、5月に会社員辞めようかなとふと思い立ち、6月に上司に退職の意向を伝え、7月にRYT200というヨガの資格を取り終えて、退職交渉をしながら一時的に8月9月と副業的にヨガを教えて、9月末で一時退職。10月からは、退職した会社のアルバイトと、別のアルバイトと、ヨガを教えることを正式に始めました。2度目の緊急事態宣言が出たことにより、今年の1月からヨガを教える機会が激減したので、オンラインでヨガを教えたり、いけばなのワークショップを始めたりして、3月にようやく開業届を出して、今に至ります。
どんな本を読むかや、どんなことをして暇な時間を過ごすか、どんな言葉を使うか、出来事をどんな風に受け止めて考えるかも、一年前と今では、ずいぶん変わりました。
PROGRESSに入ったのは去年の8月なので、ちょうどいろいろ変化し出した時期でした。
私は、オンラインサロンとはどんなものなのか調べる、という目的を持ってPROGRESSに入ったので、自分にとってこんなに楽しい場所になるとは、正直全く思っていなかったです。
ついでに、言葉を選ばずに言うと、PROGRESSのお陰でこんなに変われました!と思っている訳でもないです。
(こういう言い方をすると、嫌な奴だな、と思われる方も、もしかしたらいらっしゃるかも知れませんが、PROGRESSによって得た変化も気付きもあるし、違うところから得た変化も気付きもある、と言うことの補足です。)
元の話に戻すと、自分は何者かである、と決めてしまうのは、とてももったいないし、自分が何者かを決めてしまわなければ、逆説的に、中田さんがPROGRESSのCMで仰っているように、「何者にでもなれる」のではないかなと思います。
私はバイト先の人にとってはひとりのアルバイトだし、ヨガの生徒さんにとってはヨガの先生だし、いけばなのワークショップに来てくださる方にとってはワークショップ講師だし、私のヨガやいけばなの先生にとってはひとりの生徒です。
いろいろな、何者かの私が、一日おき、いや一日のうちに何度も入れ替わって、日々の生活が進んでいきます。
それがとても、私にとっては居心地がいいです。
今やっている前職のアルバイトの一つは、今月雇用を切り替えて、需要のあった別の部門のアルバイトに変えます。
もう一つのアルバイトは、5月いっぱいで辞める予定です。
なので、個人事業主としてはダメダメな奴かも知れませんが、私自身、半年後の私がどうなっているのか、ぜんぜん分かりません。
もしかしたらヨガやいけばなの仕事をメインに落ち着くかも知れないし、嫌になって、また正社員に戻ろうとしているかも知れないし、ぜんぜん別のことをはじめているかも知れない。
ただ、いつもすごくわくわくしてはいて、そういう状態の自分が好きだし幸せだな、と思っています。
結婚したら夫・妻になるとか、子どもが生まれたら親になるとか、そういう立場の変化も、もちろんあると思います。
私は結婚もしてないし、子どももいないので、これに関しては書けることがないのですが、いつか私自身にそういう時が訪れることがあれば、何者かでいなければいない時間は増えるけれども、それが私の全てにはならないと受け取ることができたらいいな、と感じています。
自分を何者かを決めずに、できる限りやれることはやっていきたい。
その延長線上に未来の自分がいるかも知れないし、なんでこうなった、というところにいるかも知れない。
でも、どうなったとしても楽しそうだし、きっと私には、死ぬまで自分が何者か分かることはないんだろうな、と思います。
みなさんは、何者になりたいですか?