こんにちは?2019年11月入会、ラグナリオクラスの田村明彦です。ありがたい事に沢山のPGメンバーが髪をやりに来てくれて喜んでるフリーランスの美容師です。
よく漫画やドラマなどでも、クリエイター(現場前線部隊)と経営陣がバチバチしている構図を見かける。
美容業界も、現場でバリバリやってる美容師が、俺達こそクリエイターみたいな顔して、経営陣をコケにしたような愚痴をグダグダ言ってる事がある。
経営者達も、仕組みを作ったり、前線を活かすための導線を敷くクリエイターなのだ。
ポジション、役割が違うだけ。それを理解していないのは、非常に残念だ。
とはいえ普通に生活してたら、なかなか理解できないし、私も理解できていなかった…
そんな事を考えている僕が、経営に関わっている主な事業は、
・資格講座を主軸とした教育事業
・理美容サロン向け商材の卸売業
・訪問美容師とお客様を繋ぐマッチングアプリの開発・運用管理をするITベンチャー
・某医療機関の創業株主
そして新たにざわちん兵長がラーメン屋を展開する為の株式会社を設立の段取りを進めている。
元は美容から派生した事業が多いが、業種は見事にバラバラ。
同業種で言えば、過去に自分で美容室を経営した事もあったが、いまいち肌に合わず3年で事業譲渡する事になった。
わりと大きめの傷を負ったので、回復に少々手間取った。
自分が最も得意で大好きな美容師業だっただけにショックは大きかった。
上手くできなかった理由は簡単だ。
美容師と美容室経営者は、美容師の延長にある同業種でなく、違う職業という理解ができてなかった。
残念な男だったのだ。
美容師でありたいなら美容室経営はしない方がいい、、、というのが、私の出した答えだった。
バランスを取れる人もいると思うが、私には割り切る事ができなかった。
時には、現場の声と経営判断が合致せず軋轢を生む事もある。それが自分自身の中で内乱となり、誰にも相談できない状況が耐えられなかった。
プレイヤーと経営者は、球技で言うと野球とサッカーくらい別物だ。
ルールも使うアイテムも違う。
20人集まって、9人が野球のルール、11人がサッカーのルールに従い、同じフィールドで試合を始めたら、もうわけが分からない…
明らか別物に関わらず、独立や起業は、自分の得意分野や専門とするスキルを使ってするもんだ!と思っている人が圧倒的に多い気がする。私もその1人だった。
もちろん同じ業種の方が、勝手が分かっててスタートアップの障壁は少ないかもしれない。メリットは大きい。
しかし、だからこその落とし穴を見過ごす人が圧倒的に多い。
なぜか…?
得意分野で自分のワークスタイルを持っているがゆえに、視野が狭くなり主観的になりがちで、客観的に広く物事を見れなくなりやすいからだ。
今まで勤めた先で培ってきたスキルがある上で、独立起業を選択するくらいだ。さぞ自信もあるだろう。その業界では天下無双かもしれない。
当然、他の人が作った仕組みに利用料(ロイヤリティや加盟金)を支払ってやる必要を感じない。
自分でやるだけのノウハウは持っている。
いざリスクを背負って、がむしゃらに突き進むわけだ。
ここでよく考えて欲しい。
雇用されている時に、テナント賃料や人件費といった固定費
設備メンテナンス費、材料費、光熱費といった変動費
買い掛け金(主に仕入れの支払い)、売り掛け金(主にキャッシュレス払い)による売上発生と入出金の時間差などなど…
様々なキャッシュフローを理解して通常業務をこなせてる人は中々いない。いたら是非連絡して欲しいくらいだ。笑
稀にだが、自分の給料がどこから捻出されているか理解しているのか!?と疑問を感じずにはいられない人もいる。
店舗や会社にとって、お金は身体の中で例えると血液。血液の流れを管理するのが経営者だ。
売上、借り入れは輸血、返済は献血といったところか。健康に血液が循環していれば、毎月キチンと献血に行く事はできる。
雇われている時は、この健康管理を完全に任せている状態。血液の流れもメンテナンスしてくれているので、思いっきりプレイに集中できる。血が足りなくなったら、いつの間にか注入されて、あなたは気にも止めないだろう。(月末に向けて、資金調達に駆けずりまわる経営者の姿が目に浮かぶ…)
その環境下で、アナタ拘りのワークスタイルが生まれる訳だが、その仕事のコストは、いかほどだろうか??
1億の売上を作れていたとしても、1億5000万のコストがかかっていては話にならない。
100万の売上を、10万のコストで作れている人の方が遥かに有難い。
流動資産や流動負債の事を言い出すと、売上分すべて使うのも時にアリになり論点がズレるので、このコラムでは抜きにして、利益率にフォーカスした状態で続ける。
オリジナルでサービスや商品を作れたとしても、そのコストがフランチャイズシステムの仕入れコスト&ロイヤリティを合わせたコストを超えてしまっては、ビジネスモデルとしては駄作だし、利益率は悪くなる。
オリジナルでいくのか、フランチャイズシステムを使うか使わないかは、数字と照らし合わせて決めないと勝率が下がるし、適切なビジネスモデルか、そうじゃないかの判断もできない。
そして、ただただがむしゃらに事業主として雇用から外れた時、アナタは管理されていた事を気にもせず走り始める。
心拍は乱れ、血管が破裂寸前になったり、末端や脳に血液が届かなくなったり、気づいたら修復不能な後遺症を残して力尽きる。
お分かりだろうか?
いかに、その道のプロであれ、得意とする分野であれ、不健康な状態に陥ると、あっという間に使い物にならなくなる。
潤沢な資本力が溢れていないのであれば、大枠のエネルギーは限られている。
がむしゃらに現場で働く為には、盤石なレール(経営計画、事業計画、仕組み作りなど)を先に考え、場合によっては敷いておく必要がある事を理解してない人が結構いる事に驚く。
そのためか、10年持たない会社が90%も存在するわけだ。
私が他業種のビジネスに手をつけ始めた頃
こんな火炎瓶を投げつけられたもんだ。
“違う畑の仕事ができるものか!“
“未経験の業界?何を考えてる!“
“〇〇〇業をナメるな!!!“
なるほど。
違う畑の仕事を大量にこなす大企業がたくさんある世界で何を言ってる。可能性は未知数だよ。
最初は誰だって未経験から始まる事をご存知だろうか?
ナメてないよ。
私は、めちゃくちゃ臆病で慎重なんだから。絶対上手くいくなんて思ってないし簡単とも思ってない。
そんな心情のもと、私も度重なるエラーを繰り返し勝率を上げてきた。世に出回っているhow to 本は、所詮は教科書であり参考書だ。
参考にはなるが、現場は生きた市況や情勢によって時にイレギュラーな動きをするし、謎の見えない力も働いたりするもんだ。
仕組みを利用して進める事業(フランチャイズも含む)を上手くやってる人って、以外と全然違う業種からの参入だったりもする。
美容室のフランチャイズ店も、成功してるオーナーは美容師経験ナシ、なんて事はよくある。未経験だから仕組みを利用する…いたって普通の事である。
明らかに無理があったり、税金対策には使えるかな?といった初期投資回収に何年かかるんだ?…といったモデルも多く世に出回っている。
手に負えない仕組みを手にしてしまった人々や、そもそも仕組みを理解できてなかった人々が、他責にして、騙された…FCこわい…となるわけだ。
事業に手を付ける際、こわいのは“己の無知“と“己の慢心“の2点。
あまりに無知も危険だし、知識、経験、実績のおかげで、自信がありすぎて主観に寄りすぎるのも危険。
私たちが活躍できる場所は、何者かの手によってメンテナンスされている事を決して忘れてはいけない。
メンテナンスする人がいないならば、自分でやらなきゃいけないのだ。
最後に…
初めての一人暮らしをスタートした時、ほんの数日で廊下や部屋の隅にホコリが溜まった経験は無いだろうか?
オカンの偉大さに気づく瞬間だったんじゃなかろうか。
このプログレスだってどうだろう?
私たちが思いっきり楽しみ学べるように創意工夫と管理をしてくれているからこそのコミュニティだ。
体験に勝る学び教材は、ネットや書店には無い。
学ぶって楽しい・:*+.(( °ω° ))/.:+
最後まで読んで頂きありがとうございました。