我家に猫がきた

我家に猫がきた

我家に猫がきた、名前はアメである。 アメという名前を聞いて、雨のしっとりした感じや、柔らかい飴色を想像して艶やかなイメージされたのであれば、残念ながら雄である。 このアメという名前は、猫を選びに妻と娘が5店舗のペットショップを巡回したのだが、3店舗目で一度アメを見た後、他の店舗に行き、やはりアメにしようとそのお店に戻ると、接客して頂いた店員の佐藤さんが、猫の種類アメリカンショートヘアを略し「アメくん良かったね」、「アメくんうれしいね」、「アメくん戻ってきてくれたね」と連呼したのだが、それが二人の耳に残りそのままアメとなった。ちなみに本...
ゆっくりと時間が進む、時計屋

ゆっくりと時間が進む、時計屋

愛用の腕時計が進みだした。月差±15秒の電池式からは非常識な話しで、機械式は正常な状態でも一日で10秒は狂うが、流石に一日1分以上も進むと具合が悪くなってくる。手巻き式の時計なので、毎朝巻く度に家の電波時計で合わせていたが、それも飽きてきたので、時計屋に修理に出す覚悟が出来た。とりあえず、今住んでる町の駅前にある時計屋に持ち込んだ。そこは駅前の区画整備で建直しした小さいけど小奇麗なお店で、入店すると自分と同じ年くらいだろうか、こざっぱりとした五十路くらいの主人が出て来た。腕時計の進みを相談すると、さっと時計を預かりルーペで見て「分解掃...