お焚き上げ「さらば『ちゃかしのXENO』よ」

お焚き上げ「さらば『ちゃかしのXENO』よ」

 さて、あっちゃの処女戯曲『XENO』全編の初稿が脱稿しました。初めての読み合わせも終えての感想は、登場人物たちが生き生きとしていて、物語に入り込みやすい、とても完成度の高い、面白い作品です。これは、はっきりと「とんでもない才能」が爆誕した瞬間だと思う。あっちゃんのゴールは藝能界の首領(ドン)であって、劇作家ではないのだけれども、適正としてはとんでもなく「劇作家」に向いていると思った。すでに「劇作家・中田敦彦」の大ファンになってしまった私としては、この活動がつづくことを望みながら、何とかして今回の舞台『XENO』上演にも協力したいと考...
19世紀の革命を学ぶ文献紹介

19世紀の革命を学ぶ文献紹介

 2020年公開のドキュメンタリー映画『三島由紀夫vs東大全共闘〜50年目の真実〜』が話題になった。ネットで見た人も多いだろう。 1960年代から1970年代には学生運動と呼ばれる、大学生たちによる反政府左翼運動が起きていた。「左翼」からして意味がわからない人もいるかもしれない。語源としてはフランス大革命の時の革命軍たちの会議において、より保守的な考えの派閥が右側に、より過激な考えの派閥が左側になったことで、右翼、左翼となったのだが、これでは、「どっちにしろ革命軍」の中での右左になってしまうので、当時の学生運動の時の「左翼」とは、「社...
ちゃかしのpgやりたいこと宣言

ちゃかしのpgやりたいこと宣言

 私はpgTVで不定期に『ちゃかしの文学・映画チャンネル』という配信をやっている。 その中で、pgやりたいこと宣言と重なった企画を立ち上げている。 それは、「公募文学賞のひとつである『アガサクリスティー賞』の過去受賞作の傾向および選考委員の趣味を調査・分析し、仮説としての次期受賞作の最適解を作り、その最適解に沿って、実際の作品=オリジナルの小説を書いて応募する」というチャレンジである。   応募は2024年2月の締め切りに間に合わせないといけない。つまり、2023年の1年間がこのチャレンジの準備期間に捧げられる。2024年になると、「...
ちゃかしのオススメ戯曲!!

ちゃかしのオススメ戯曲!!

ギリシア悲劇だとか、シェイクスピアだとかは今回はさておき、近代演劇のしかも20世紀にがっつり入ってからの戯曲数本を紹介します。映画化されている事も条件に加えました。気になったら映画を探して観てください。その①マート・クロウリー『真夜中のパーティー』 1968年、オフ・ブロードウェイで初演された作品で、『フレンチコネクション』でアカデミー賞を受賞する以前のウィリアム・フリードキン監督が1970年に映画化している。(ストーリー) 同性愛者たちが仲間の誕生日パーティーの為に主人公の邸宅に集合しているのだけれども、そこに、主人公の学生時代の友...
永遠の文学青年ちゃかし誕生物語その②

永遠の文学青年ちゃかし誕生物語その②

私が中学生の頃(1984年4月から1987年3月)といえば、スティーヴン・スピルバーグがヒットメドレーとしての地位を不動のものにした時期である。しかし、『グレムリン』のパンフレットを読んでいて、私はスピルバーグは監督ではなく、製作総指揮で、監督はジョー・ダンテだと知ったのである。監督でもないのに、宣伝文句では「スピルバーグ新作」なのだ。これは一体どういうことだ? と、興味を持つことが、映画とはどういう役割分担で作られるのかを強く意識しだすきっかけになった。にもかかわらず、前回のコラムで書いたように、文藝映画の原作者までは気が回っていな...