メタバースで更に広がるprogressの可能性

執筆者 | 22/11/08 (火) | コラム

皆さんこんにちは!小出と申します。

本日HRにて、中田さんよりprogress内でのメタバースの活用についてお話がありました。
現在progressではoViceという2Dにてメタバーを楽しむツールを使用しておりますが、運営STAFFにて新たなメタバースのツールである「メタライフ」を使用したところ、非常に良かったというお話でした。

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2022/11/07分
2022/11/08分

私は以前progress内にて、「NooMメタバース納涼祭」というオンライン交流イベントを開催した経験があります。
そちらでは『cluster』という3Dのメタバースツールを使用していくつかのVR空間をつくり、イベントを行いました。
その中でprogressとメタバースの活用についていくつか気づきを得ましたので、コラムにて発信したいと思います。

◇開催したイベントの概要

clusterを使用した、pgメンバーのみ参加可能なメタバースイベントです。
今年6月末に開催し、たくさんの方にご好評いただきました。
2DのメタバースであるoViceと比較し、clusterは3Dのためより世界観の作りこみが可能であり、没入感があることが大きな違いであると考えます。

当日は以下の4つの空間を自在に行き来できるようにしました。
・VR WinWinWiiin
 └Win Win Wiiinのセットを模した空間。所謂『映えスポット』として撮影を楽しめる場所に。
・VR 美術館
 └渋谷の街をVRで再現し、メンバーの作品を掲示。progressメンバーの作品を鑑賞できる。
・VR ロデリック・ランダム
 └宇宙空間に浮かぶロデリックランダムを表現し、みんながお喋り出来る空間に。
・VRLive
 └総勢13組の出展者の方の映像をスクリーンに放映し、アバター視点で視聴可能に。

イベントを開催することで、「メタバース空間で何が出来るのか」「どのように作り上げると楽しくなるのか」を学ぶことが出来ました。
未来のprogressにも交流のツールとしてメタバースがより積極的に取り入れられていくと想像し、「これは導入する際に活かせそうだ!」と感じた知見を記載したいと思います。

空間によって行動パターンをデザインできる

今回用意した4つの空間により、参加された方の行動が全く違ったことで感じたことになります。
例えばVRロデリック・ランダムは椅子のセットが用意されていたり、照明も暗く落ち着いた音楽が流れていたので交流のスペースとして活気づいていました。
反対に美術館は全体的に明るく、セットも屋外をイメージした広々とした空間だったので、お喋りには向かず作品を見たり移動を楽しんだりするスペースになりました。
このように空間の広さ・明るさ・流すBGMによって、過ごし方が全然変わるというのが大きな気づきでした。

考えてみれば当たり前のようにも思えますが、私は当初「そこに長時間滞在する」ことをあまり想定していなかったので、とても大きな驚きでした。
progressで学園のような世界観を楽しむ際は、講堂を用意したりカフェを設けたりすることで、より没入感が生まれ交流を楽しめるのではないかと感じました。

空間によってマッチするメディアを変えられる

あっちゃんは以前HRにて「YouTubeの企画はスマホの画面サイズに特化したデザインにすることで視聴者により受け入れられる」という趣旨の内容をお話されていました。
これを私は『メディアを提供する際は視聴する媒体に合わせる必要がある』と言う意味に解釈したのですが、メタバースで空間のデザインを工夫することで、媒体に合わせずとも楽しめるメディアの幅が広がるのかなと感じました。

NooMでは、VRLiveというLive会場を模したセットを設け、そこでメンバーの方の作品を上映していました。この会場を200-300人規模の野外ステージのようなセットにしたため、やはりそのような場で行われるライブやミュージカルの映像が映えたように感じます。

これを逆手に取り、映像にマッチした空間をデザインすることで、媒体は同じでも楽しめるメディアの幅が広がるのではないかと考えます。
例えばHRの放映は大学の講堂をイメージした空間で流したり、独演会の放映は独演会と同様の規模感のホールをイメージした空間を構築したり。そのようにデザインすることで、より没入感を高められるように感じました。

結局メタバースも人とのつながり。「知っている人がいる」と楽しさ倍増

現在世の中には数々のメタバースイベントがあり、clusterでも連日大規模なイベントが開かれています。
私もいくつかアーティストのVRライブに参加したことがあるのですが、
・YouTube等の配信アプリで見た方が画質が良い
・配信アプリの方が何の遮蔽物もなく動画を楽しめる
・配信アプリの方がコメントする際のUIが断然良い
等の理由で全く楽しむことが出来ませんでした。

しかしprogressでは上の私の感想に反し、大いに盛り上がることが出来ました。
この理由はひとえに、「メンバーと一緒に時間を共有している」という感覚があったからではないかと思います。
progressのメンバーだけがイベントに参加していることで、周りのアバターは「ただのオブジェクト」から「見知ったメンバー」に認識が変わります。
姿かたちは何でもないアバターですが、「これは○○さんだ」とわかるだけで、一緒にライブを楽しんでいる一体感が生まれます。そのおかげで、イベントの最後には大きな感動を味わうことが出来ました。

もし仮におそろいの制服を着ていたり、顔もなんとなくメンバーに寄っていたりすれば、リアルイベントと大差ない感覚を味わえるのではないかと考えます。

結論として、メタバースでのコミュニケーションは
・空間を没入感あるものにデザイン
・アバターも本人に寄せる
・見知ったメンバーがいる空間に区切り、心理的安全性を確保する
ことで、更に楽しめる空間になるのではないかと感じました。

progressが今後さらに新しい技術を取り入れ、楽しく過ごせる空間になっていくよう今後も新しいテクノロジーに対して前向きに学び、意欲的に活動していきたいと考えています。


※ちなみにここでご紹介しているclusterですが、入場者を限定する場合は40分しかOPENできないという非常に厳しい制約がありprogressに常設での導入は現時点では難しそうだと考えています。今後の改善に期待です。


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