私が私を生きていない
そんな感覚に陥ったのは、戦うことをやめて、生活や安定を優先したあたりだったろうか。
傷つかないように
悲しまないように
自分の心身を守るのに精一杯で
私の歩幅は
小さく
小さくなっていった。
受け継がれるネガティブな口癖は、記憶力の乏しい私の無意識にも深く刷り込まれていた。
この不安定さも
感情のアンコントロールも
悲しい連鎖も
私の代で終わりのするんだ。
そう決意しては
不器用ながらも
一生懸命生きてきた。
だけれど
家事や育児に溺れるように時を過ごした頃
次第に
幸せの背中に
ゆるり
どろり
諦めと
絶望感が纏わりついていた。
もう
バトンが渡った
私が主役の人生の物語は終わったんだ。
静かに腐っていく感覚を拭えずに
真っ暗闇を薄明かりの中
トボトボ歩いているようだった
そんな私を画面越しで励ましてくれたのが
中田敦彦だった
貪るように話を浴びていたら
言葉が行動が
少しずつ変化した
はじめに言葉ありき
明るい気持ちが芽を出し始める。
もっと話を聞きたい。
PGに入学し
日々のHRがわたしの道標になった。
悩み葛藤しながらも
学び吸収し
最善を尽くし
前進していく
その姿は
歩く背中を見せてくれる父のようであり
泥の中から花咲く過程を
魅せてくれる
蓮のようにも見えた。
そして
編集前の授業のタイトルコールを
初めて聞いた時だ。
息が詰まるような、しんと冷えるような空気感。
不安になる程、止まる時間。
「さあっ どうも 中田敦彦です!エクストリームーーーーー!!!」
ずっと壊れて止まったままだった
私の感情の針が熱く震えて
ガタン と動いた。
あっちゃん、カッコいい。
日を追うごとに
心の振動数も大きくなる
中田敦彦が燃やす炎は
燃え残り燻された心の破片に
もう一度火を灯す
飛び散る火の粉は
確かに
一端の私にまで降り
チリチリと燃え始めた。
気がついたら私の暗闇にも
何本もの輝く光が見え
暖かく明るい場所にいる事も
気づかせてくれた
まだやれる事がある
やりたい事もある
甦らせてもらったこの命で
私も笑顔と喜びを産み出したい
私のプログレスは
今始まったばかり。