プログレスとわたし

執筆者 | 22/11/22 (火) | コラムコンテスト

「メンバーシップを爆破します!」

それは申し込んでひと月も経たないある日のことだった。

あれ?あっちゃん、つい何日か前まで、メンバーシップに来いよって宣伝していなかったっけ?あまりにもびっくりして、モニタの前で「えええ~~!!」と声が出た。

普通はこのくらいの事、それほど驚く話ではないのかもしれない。でも私にとっては一大事だった。なぜなら私は「推しに課金しない女」。ファンクラブには入らない、CDだってレンタルショップ、配信時代に入ってからは無料のYouTubeのみ。GOODボタンを押しただけで応援してます!と言っちゃうのだから面の皮が厚い。

そんな私が珍しく課金したコンテンツがトークチャンネルのメンバーシップだった。勝手に推しに近づいたつもりで悦に入っていたのに、あっさりと袖にされ。この気持ちの持っていき場はどうしたら……。

人間とは、追われれば逃げる、逃げられれば追いかけるもの。
それがプログレス入学のきっかけだ。

そこからしばらくはトークチャンネルの代わりにHRを聴くのが日課になった。正直聴くだけで大満足だった。だってトークチャンネルより絶対お得!毎日推しの話を聴けるんだぜ。

でも毎日熱いトークを聴いているうちに、だんだんと自分も参加したい気持ちが高まってきた。Tell-usに登録し、filesに顔出し動画を投稿。この行動は自分でも説明がつかない。普段だったら絶対にやらない事じゃないか。

そして今私は観念している。ついにZOOM背景に課金したのだ。

私は生まれ変わった。

推しに少し課金する女に。

やってみて思う、意外とこういうの悪くない。


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