ネガティブな借金とポジティブな借金。

執筆者 | 21/03/19 (金) | コラム

借金をひとくくりに、あぁコワイ!やめてぇ!と反応してしまうのは、なぜだろうか…

こんにちは?2019年11月入会、ラグナリオクラスの田村明彦です。ありがたい事に沢山のPGメンバーが髪をやりに来てくれて喜んでるフリーランスの美容師です。

今回の投稿テーマは「借金」

借金はするな!貯金は美徳!そんな教育が学校や家庭で蔓延してきたせいだろうか。

借金にも色んなタイプ、属性がある。

にも関わらず、借金をひとくくりに、あぁコワイ!やめてぇ!と反応してしまうのは、なぜだろうか…

3項目に分けてテキストにしてみます。

1.

奨学金、教育ローン、住宅ローンなど、躊躇なく使う人でも、借金は良くないと言ってたりするのは謎だ。立派な借金だ。

奨学金、教育ローンは、、、

個人に対する先行投資を借金で対応している。

使う人によっては後に大幅回収となるケースもあるが、医学部など高額な学費に突っ込んだはいいが、フリーターになるケースもある。回収見込みは何年先だろうか。

住宅ローン(居住用)は、35年ローンの場合、35年先まで収入を差し押さえされ、己でどうにもできない時勢に影響を受ける長期投資。運が良ければ、買い替えが上手くいったり賃貸に出せたり、ローンを払い終えた後に資産価値が残る可能性も無くもない。35年後に利息を含めた販売価格以上の資産価値が残る物件を選択する目利きは、僕には出来る気がしない。

これら全て、自分の収入から返済するわけだ。今ある収入や、これから先に得る予定の収入をアテにした借金。

上記の借金なら、簡単に借りる人を結構みかける。

では、やめとけ!と怖がられがちな事業資金の借金は、どうだろうか?

2.

利益を上げる為、事業を通じて自身を豊かにする為、社会に貢献する為なのにヤメとけ!と止める人が結構いる。

もし事業の売上が無ければ、当然だが自分の収入は無い。資金が尽きた時点で廃業。当然だ。返済は再就職やアルバイト収入などだろうか。

人それぞれ考えられる手段は結構ある。

しかし誠実に事業に取り組み売上を作っていけば、売上から自分の収入を得ながら返済できる借金。

3.

ギャンブル、遊び金、無計画なキャッシング、希望的観測による借金。

世の中的に、借金はするな!というのは、本来3の分野だけでは無いだろうか。余剰金無いならヤメとけ!

僕自身も、子供の頃は親父の借金で貧乏暮らしを体験して育った。当時は、なぜ貧乏なのか理由はサッパリ分からなかった。

しかし大人になって真実を追い求めたところ、金融法がダルンダルンで法外な利息がまかり通っていた当時、闇金に投資詐欺を仕掛けられ、まんまとハメられたようだ。

そんな家庭だったので、当然ながら貯金は美徳、借金は悪、子供の頃から散々すりこまれて育ってきた。

そこで育った僕は、家にお金がないのも感じていたので、中学卒業とともに高校へは行かず、通信制の美容専門学校へ行きながら、働きたいと志願した。

しかし母親、先生達からもせめて高校は出た方がいい!可能性が広がる!そんな事を言われた。めんどくせぇなと思いながらどうせ行くならと受験勉強して、地域の進学校(といっても大した偏差値ではないwww)に入学した。

この分岐点。結果論かもしれないが個人的には、高校は行かなくて良かったと思っている。なぜなら、やりたい仕事を見つけていたからだ。

僕の高校生活は、卒業後に通うつもりだった美容学校の学費を貯めるためのバイトに明け暮れる日々となった。バイトがあるから学校を休む。優先順位が完全にバイトだった。

結局、高校生活を送るコストを母が支払ってくれてる中、僕はバイトして貯金する3年間を過ごした。

この時感じた事は、貯金が美徳だと?なんか違う気がするどうも納得いかなかった。

もちろん家計が苦しい中、高校生活を支えてくれた母には心から感謝している。

とはいえ通信制の美容学校の学費であれば、美容室で働き経験を積みながら払える金額だった。何なら奨学金・教育ローンみたいな借金を使う事だってできた。

やはり疑問だった。借金は悪なのか?

僕には借金してでも3年という貯金に費やす時間をスッ飛ばす選択肢もあった。

いや、、、

僕が高校3年の頃に美容師法の改正があり、資格取得に高卒資格が必要となり、あげく美容学校の履修期間も1年伸ばされてしまったので3年どころではない。

当時、中卒で通信制であれば17歳で美容師免許は取れた。しかし法改正後は、どうあがいても昼間課程で21歳になる年、通信制だと22歳になる年、が基準となった。

中学3年生の僕は、母親や先生達を黙らせる言葉も出てこなかったし、想い、熱意を上手く伝える事もできなかった。

大人達に、他の可能性だの選択肢は多い方がいいだの、あーだこーだ理詰めされ、それに反論できるプレゼンを用意する事も、言語化能力も持ち合わせていなかった。

当時はホントに悔しかった。

計画的であれ、借金は当然リスクもある。だが時間をショートカットできたり、覚悟を決めるブースター的役割もある。

貯金は確かに手堅い行為なのかもしれない。

しかし、命である時間を引き換えにするリスクもある。

ただ遊び、ただ浪費する借金はヤメた方がいい。

しかし時間をショートカットしたり、自身の事業で大きな利益を得る為だったり、明確な目的意識ある借金であれば、喜んで借りればいい。

腐らず生きていれば、どうにかなる。

もし生きてる内に返せなかった時は、その借金も共に死ぬのだから。

執筆者 | 21/03/19 (金) | コラム


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