「沙奈絵の中には、どんな時でもあっちゃんがいてくれるんやなぁ」
電話越しの母の声は、喜びとも安堵とも違う、感嘆に近いものだった。
あっちゃんが自身の“病”について話し始めたちょうどその頃、
私もまた、自分の病によって人生で最も深く暗い波にのまれていた。
どうやら自分は、体調や気分、ライフイベントの波が人より大きいらしいと気づいた10代。
20代では会社員を続けられなくなり、“みんなみたいに”生きるのは無理だと悟った。
30を過ぎてようやく大好きな国に来られたのにこの有様…私はどうせ何をやってもダメなんだ。
双極性障害という病のせいで。
電話の向こうで母が私を励ます言葉を探していると感じた瞬間、
それを遮るようにこう言った。
「最近あっちゃんが“能力の光と影”って話したはってな、“病が才能を作る”って言ったはってん」
自分に言い聞かせたかったのか、母に心配しないでと伝えたかったのか。
ただ覚えているのは、その言葉が確実に自分の中にインストールされた感覚と、冒頭の母の言葉。
人生の師に出会えておめでとう、と言わんばかりの母の声が、弱り切った私の心にふわっと灯をともしてくれた。
あっちゃんが見ててくれるpgでなら、まだ挑戦できるのかな…
だって私の師は、今まで出会った誰よりも挑戦を楽しんでいるんだから!
挑戦し続ける人生は、最高にビューティフルで幸せだって見せてくれてるんだから!
病があるからこそ手にできる武器があるのなら、それを見つける挑戦を始めよう。
私にとっては“病”でも、誰かにとってはそれが光となるのかもしれない。
今まで無理だったなんて、もう思わなくて大丈夫。
progressに入学して、私は大きな武器を授けてもらったのだから。
挑戦する勇気と未来を信じる力、そしてどんなピンチからも脱出させてくれるあっちゃんの言葉の魔法
新たなアイテムを携えて始めるこの挑戦は、自分史上最高に面白くなるに違いない。