progressと私 〜孤独と向き合って〜

執筆者 | 22/11/22 (火) | コラムコンテスト

キッチンに粉々になったお皿が散らばっている。それは、オーストラリア、キャンベラのおうちの一室での出来事。長男はもうすぐ1歳になろうとしているところだ。心身ともに疲弊し限界に達し、私がお皿を床に叩きつけたのだ。でも、何も変わらなかった。スッキリするどころか、余計にモヤモヤし私の精神がおかしいと気がついた。

『あぁ孤独だ』

と。私はなんのために戦っているのか、自問自答の日々だった。

 

話は10年前に戻る。

夫はあっちゃんのような人で、全てのことに全力で取り組む。仕事も全力で臨床をしながら研究をしたり、できる限りのことを確実にやっていた。しかし、職場では平等性を求められ、実力よりも違うことを優先され、頑張れば頑張るほど妬まれ足を引っ張られ、嫌われていくような印象だった。また、日本の医療制度にも疑問があり(私たち夫婦は医療者だったため)、このままでは私たちの価値も脅かされると感じていた。そして、一世一代の大博打、周囲の冷めた目を受けながら、オーストラリアへ渡った。

そんな覚悟を持って渡ったのだが、状況は悪い。留学生は現地生の3倍の学費、子供もいる。生活費もかかり精神的に追い詰められた。また、異国で生きていると、惨めなことも悔しいこともたくさんある。

そこで出会ったのがprogressである。

あっちゃんの考えにすごく共鳴し、萌チャンにも同情した。

私はこれ以上ない仲間にここで出会えた。

実際には会ったことはなく、環境自体は変わりないが、孤独で辛いという感情は全くなくなった。また、progressのおかげで、日本も少しずつ変わっていけると信じ直すことができた。ここにいるみんなと共に、一生に一度の人生を大いに楽しみ戦っていきたいと思う。これからもよろしくお願いします。


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